dimanche 17 juillet 2005 08:05
つい長文を書くクセが
catégorie: パリ、みつけた。J'AI RETROUVÉ DES TRÉSORS À PARIS!
今日は午前中からDenfert Rochereauへ。わたしが初めてパリに降り立ったのはOrlyだったので、二両編成のOrlybusに乗って初めて市内に出たのがDenfert Rochereauでした。いきなり巨大なライオンの像を見てびびったものです。
Denfert Rochereauと言えばこれでしょう。わたし的今回の旅のハイライト、カタコンブです。10年前に友人に誘われて行ってかなりショックを受けたのですが、5年前は修復工事か何かで閉館してたのです(今年の5月まで工事してたとガイドブックには書いてあったのですが、え、もしかして5年もやってたんですか?)。
地下は地上の熱気がウソのようにひんやりひっそりとしていて、寒くすらあります。1.5kmの複雑に入り組んだ地下通路の両脇に、きっれーに人骨さんたちが並べられています。

あ、この写真はちょっと暗すぎましたね。じゃぁ接写してみますか。

骨、です。骨以外の何ものでもありません。
このカタコンブはガリア(フランス語ではゴロワですね)=ローマ時代の採石場から発掘された地下墓地だそうです。多くは殉教者たちの遺体ですが、中にはフランス革命でギロチンにかけられた人たちのものもあるようです。その数約600万体とのこと。

ここはとても神聖な場所なので騒いだりしてはいけません(写真もフラッシュ禁止)。なのに、閉館後に忍び込んで探検ごっこをする不届きモノらがいるようですね。まったくもってけしからんです。
しかし殉教者を祀るのはよくわかるけど、骨をあれだけキレイに並べ立てるっていうのは日本人の感覚としては理解が難しいところだなーと思います。田舎のおばあちゃんとか見たら「このバチ当たりめ!」って怒られそうですよ。うちのおばあちゃんもう一人も生きてませんけど。
頭蓋骨につい目を奪われがちですが、大腿骨がねー、これがまたびっしりぎっしりと、隙間なく埋め込まれてるんですよねー。あ、もちろんNe pas toucherですよ。そしてSilence!
まったく怖いもの見たさがないと言えばウソになりますが、日本ではまず見られないものを実際に見て、感じて、考えることができるのはとても興味深いと思っています。カタコンブはパリだけではなくローマやウィーンなどヨーロッパ各地にあるようですが、キリスト教文化圏の歴史と文化を肌で感じれる名所の一つだと思っています。ほんとに肌で感じますよ。歩いていると地下水がポタッと首筋に落ちて飛び上がりそうになりますから。
さて、カタコンブから無事に脱出して軽くお昼を済ませ、今度はまったく反対側のBarbes Rochechouartへ。数駅手前からすでにメトロの中の有色人種率がぐっと上がります。地上へ出るとものすごい人、人、人! すぐ目の前にTati があり、おまけにSoldeなもんだから余計ににぎわっています。ちらっと店内に入ったら外よりすごい客の数で、人ごみの苦手なわたしたち夫婦はすぐにお暇。だって息ができないんだもん。
このへんは治安がよくないので神経をピリピリ尖らせながら足早にアメリの聖地、サクレ・クールへ。

まずは下から。うーん、やはり美しいですねー。しかしわたしたち夫婦は体力がないのでケーブルカー(RATPのなのでカルト・オランジュが使えるのです)で丘の上へ。

空の青さに白が映えてます。mon mariもいたく気に入ったらしく、早々にノートル・ダムから鞍替えです。丘の上にそびえ立ってる感じがかっこいいのだそうです。
ドームまでは昇らなかったのですが、聖堂で長椅子に座って静かに院内の装飾や信仰厚い人々などを観察しました。
陽の光を通して美しいステンドグラスを見て、mon mariが「ステンドグラスは本当は液体なんだよ」と教えてくれました。彼はゴリゴリの理系人間な上に大変博識ではあるのですが、理系文系以前におバカなわたしとはあまり共通点がありません。フランスが好きなのもわたしだけだったのですが、実際にこっちに来てからは街を歩いていて見かけるフランス語を何て読むのか、どういう意味なのかを意欲的に聞いてくれたり、観光名所に行っては西欧的な文化に感動したり興奮したりしています。
ステンドグラスの話はこのサクレ・クールというフランスの寺院の中で、お互いの接点がちょうどいい具合に重なった瞬間だと感じました。わたしは無知であることを恥じてはいないので、率直に感じたこと、疑問に思ったことは何でも口に出して彼に尋ねます。すると彼は必ず答えを教えてくれます。正面の巨大なモザイクのキリスト像を前に、わたしたちはお互いに足りないものを補うことのできる二人なのだと、改めて感じることのできる時間でした。
ちなみに、「ステンドグラスはほとんど固体だけど、液体としての性質も持っている」とのことでした。まぁ結局はいつもどおり完全な理解にまでは至らないのですが。すまん、夫よ。
聖堂を出ると眼下に広がるはパリの街。

絶景です。とってもいい気分。
ところで、ケーブルカー乗り場にA-Boyのハートをわしづかみするような女の子がいました。

手前のおばさんの表情には触れないであげてください。奥の女の子です。ネコ耳にメガネ。ネコ娘にメガネっ娘ですよ。でも日本のコスプレの子に比べるとやっぱりいやらしさがない。本人がほんとに可愛いと思ってやってる感じ。好感持てるなー。
テルトル広場やピガールのほうはうざいのが多いのでパス。今日は特に用事がなかったので、またまたPyramidesに出てブックオフへ。1時間以上も立ち読みしていて、ここがパリだってことをすっかり忘れてました。
いつもどおりモノプリで買い物をしてPaulでパンを買って帰宅。途中、韓国人らしき金髪の男の子に道を聞かれる。知るわけないって。なんでわたしたちに聞いてくるんだろう。フランス語で答えたら戸惑ってたっぽかったので、同じ韓国人だと思ってたのかな?
外国人ならまだしも、フランス人が道やメトロの方面などを聞いてくるのはなぜなんでしょう? わたしたち、どっから見ても日本人だと思うんだけどなー。買い物袋とか提げてるから地元の人だと勘違いされるんだろうか。

夕飯をたっぷり食べて、またのんびりとした夕暮れ時を楽しむ。毎日あちこち出かけるのも楽しいけど、帰ってきてカフェを飲みながらゆっくりできる時間があるのがとても嬉しいし、大好きです。東京にいると食事も一人でとることが多いし、お互い忙しくてイライラしていることも多いので、こんなにゆったりと時間が過ぎてゆくのを満喫できることがとても幸せ。これだけでパリに来てよかったと思えます。
今日は土曜日なので、パリの至るところでSoiréeが開かれているはずです。コントルスカルプも大にぎわい。その昔友人のアパルトマンの Soiréeで大騒ぎして他の住人の方に警察を呼ばれたのはわたし(ともう一人の友人)です。いやー、ヘタにフランス語を知ってるもんだからフランス語で騒いじゃってねー。友だちがくすぐるので、やめてー助けてー! とか叫んでたら、ポリース呼ばれちゃいました。「以前その部屋にちょっと怖い人が住んでたから、何かあったのかと思って…」とそのご婦人はおっしゃいまして、ポリースには「騒いでもいいけど、もうちょっと静かにね」と釘を刺されちゃいました。まぁポリースが着いた頃には二人とも爆睡していて、部屋の主には後でこってり怒られたのですが。「オレをこの部屋から追い出す気か!」と。東西を問わず、学生なんておバカなもんですよね、ほんと(他人事)。
0時を過ぎても喧騒は絶えません。France2をつけていたら、アメリのリュシアン役のジャメル・ドゥブーズが出ていました。おぉ、この人同い年なのか。一度見たら忘れられない顔は、モロッコ系なのね。なんだか大人気でした。この番組には他にアイドル時代まんまのシャンタル・ゴヤ(確かにこんな可愛いおばちゃんなかなかいないけど…)やレニクラが出てました。フランス好きですねー、彼。
ところでmon mariは関西人なのですが、わたしは密かにフランス人と関西人の共通点をみつけて論文を発表するという誇大妄想を持っています。今のところ確認できてるのは、
★マクドナルドを「マクド」と略す
☆エスカレーターでは右側に立つ
★「捨てる」という動詞を関西人は「ほる」(恐らく語源は「放る」だと思われる)、フランス人は「jeter」(投げる)と表現する。この説はちょっと弱いかも。
この3つだけなんですが。何か知ってらっしゃる方がいましたらご報告ください。
今日は時間があったのでつい長文になってしまいました。すみません、このへんでやめときます。
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