mercredi 21 mars 2007 22:17

入院21日め:退院と、ありがとう

退院記念に、もう一度11階のレストランでランチ。
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この間は暗くてわからなかったけど、神宮が丸見えだったんだね。フットサルコートも。
東京体育館では、世界フィギュアまっ盛りですね。アップは神宮のスケート場でやってるそうです。
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わたしはAランチ。すっかり病院食に染まって、ヘルシー傾向に。だいちゃんはお決まりのハンバーグセット。
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チョコレートパフェ食べてやった! ちゃっかりだいちゃんも、チョコサンデー。
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実に3週間もお世話になった病院から、だいちゃんカーで帰路へ!
免許ギリで間に合いました、しかも原付期間が反映されて、いきなりゴールドドライバー。
トマくんも初めてのお洋服を着て、マキシコシで出発! おうちに着くまでおとなしーく寝ていてくれました。
途中、ビックカメラに寄って、早くも洗礼を受けたのにな(逆転裁判の限定版、もう予約いっぱいだった…)。

3週間ぶりのおうち、ゾンゾンの熱烈大歓迎を受けました。ラちゃんはちょっと警戒気味。
つうか、2匹ともすごくでかくなった気がする…。
一息つく間もなく、泣き出す赤子。昨日のうちに用意しておけばよかったものを、調乳ポットやら消毒器やらを、今さら説明読みながら使う始末。
お湯が適温になるまでに手間かけすぎた…いきなり手際悪くてすまん、大泣きさせてしまったよ。
ミルクは母乳みたいに、さっとあげられないのがデメリットだな〜。

そこへコマル夫妻から退院おめでとうの電話。ちょっとわたしテンパってましたが、本当に本当に、お気遣いありがとう! 元気なへぐたんの声も聞けてうれしかった!
さらに、またもや関西組から刺客が!
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関西組代表まいこ&菜菜が、みんなからのメッセージをまとめたアルバムと、お風呂でiPodが聴けるというdropスピーカーを届けてくれました。
わたしのために品物を選んでくれた心遣いがうれしいぜ! ありがとう!
そんな大騒ぎの我が家へ、またまたさらに、だいちゃんのお仕事関係の方々からの奇襲が!
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いただいたお祝いも、早速ベッドに並べてみました! 一人でおねむでも、これでさみしくないね。

とってもめまぐるしかったけど、貴重な記念の一日になりました。
それも、思いもかけないところからばかり、お祝いいただいちゃいまして。
感謝しています。本当にみなさん、ありがとうございました!!


---
さて、昨年7月の妊娠発覚から約8ヶ月間、妊娠にいたるまでのお話も入れれば約1年と3ヶ月、ほぼ毎日綴ってきたこのブログも、無事に出産・退院を迎えたところで、おしまいです。
とっても個人的な内容かつ、毎回長文なのに、ありがたいことに多くの方々に楽しく読んでいただけたようで、本当にうれしく思っています。
このブログを通じての貴重な出会いも、たくさんありました。なかなか、どころか、何も思い通りにならなかったニンプ生活の中で、これだけは…と頑張って書いてきた甲斐がありました。
というか、これしかやることなかったんだけど。でも、これを続けなければ、もっとくさってた気がする。
恥も外聞もなくても、自分の気持ちを把握するのに文章を書くことっていうのは、昔からわたしにとって、とても有効なことなのでした。

ここにコメントをいただいた以外に、直接間接で、いろいろ反応の声を聞かせていただくことも多くありました。
中でもうれしかったのは、このブログを読んで「ニンプ生活って楽しそう! 子ども欲しい!」と思ってくれた、若い女の子たち。
わたしはちっとも、いいニンプじゃありませんでした。
もともとハンデ(この言い方は好きじゃないけど)があったため、初期はマイナスなことばっかり口走ったり、見えざる敵に無駄に憤ったりと、一般的な情緒不安定に加え、病的な言動も多かったと思います。誕生日には、再発しかけたし。
そこに加えて家庭の事情(つうか、だいちゃんのやる気…)のため余計に、頭に思い描いていたステキニンプ生活ができず、後半はグチグチグチグチ、体の不調と相まって、ほんとにもう口を開けば愚痴ばかり言ってるような、そんな見事なダメっぷりでした。
ぜんぜん幸せそうなニンプさんじゃないし、胎児名つけて話しかけたりとか胎教とか、そういうの一切やってなくて、何の為にもならない駄文ばかりだったのに。
むしろ途中、少年犯罪や都市伝説研究に精を出して1週間更新を休み、周囲の人に心配されるなど、お騒がせな一面もあったくらいなのに。

それでも、こんなニンプ生活でも、なんだか楽しく思っていただけたんだそうです。本人とっても不思議ですが、妊娠を好意的に受け止めてもらえたのは、やっぱりいいことかな?
では、このブログで妊娠・出産に興味を持った若い娘さんたちに忠告しとくよ。
陣痛ってのはな、「こわいけど、一度体験してみたいんだよね〜」で済むもんじゃねぇぞ。覚悟しとけ!

タイトルにも掲げているこのブログのテーマ。
「病気と二人三脚の生活を余儀なくされている人間が妊娠。そんな人間がどうやって母性を手に入れるのか、どうやって心のいる場所が変わらない自分と妊婦の自分、人の親になる自分との折り合いをつけるのか、いかに母性を自覚し醸し出してゆくか」
ですが…産まれたところで、何も変わっちゃーいません。特にニンプの自分とは、ちっとも折り合いがつけられませんでした。
子どもを産む気はあるけど、わたしはニンプの自分が好きになれなかった。どんどん大きくなってゆく体は心を陰湿にしたし、恐怖でさえもありました。
特に、不本意に太りすぎてしまったので、だんだん人前に出るのがいやになってしまったし。
後期はそれで余計に外にも出ず誰にも会わずで、また太るという悪循環にハマってしまいました。

「妊娠・出産を経て鈍くなってほしい、図々しくなってほしい」というのが、わたしに対するだいちゃんの希望でもありましたが、何だか余計に敏感に過敏になってゆくばかりな気さえします。
産後すぐの女性はみんな、そうなのかもしれませんが…授乳室で一人ミルクをあげてることや、竹炭に「帝王切開だから産んだ実感ないでしょ」と言われたことなど、怒りを原動力にしている普段ならガーーーッと長文の応酬をするところも、何だかジメジメシクシク、気弱になっているだけです。
そう思うと、わたしは多少憤ってるくらいの方が、イキがよくていいんだな。迷惑な話だが。

少なくとも、妊娠・出産くらいでは、わたしはやっぱり、わたしのままでした。
赤子の顔を見ても、母性なんて…はっきり言って、わかりません。
「可愛い」と思うのは、母性? でもこの「可愛い」はまだ、ゾラに対するそれにすら及んでない気がする…手際よく授乳やオムツ換えをするのも、母性というより、単に機械的にこなしてるだけな気がします。「さっとこなしちゃうわたしってスゲー」みたいな、自己満足。
きっと、この先の子育てで変わってゆく可能性の方が高いんだろうな。
だって、自分が子どものとき思ってたもの。「あー親も、子ども育てながら成長していくんだなぁ」って。
時間と手間をかければわたしにも、人の親としての自分との折り合いがつくときが、来るのでしょうか。

「無事に産まれれば、何だっていい」
どうして当たり前みたいにそんなこと言うの? それを決めるのはわたしだ!
とは思いますが、うちのひとは薬害やわたしという親を持つというリスクを背負いつつ、いたって無事で標準的に産まれてきたので、その点に関しては上記の言葉に同意できなくもない。
とにかく、無事に赤子と会うことができました。
たくさんの人に感謝を。

妊娠中、電車やバスで席を譲ってくれた方々。照れてちゃんとお礼が言えなくてごめんなさい、とっても助かりました。
お産についてくれた助産師さん。穏やかなトーンの言葉が、あのときのわたしにはとても心地よかったです。
お産後の夜から朝まで、面倒を見てくれた看護師さん。傷や悪露のお手入れなど、「よくそんなに献身的にできるなー」と思うくらい、丁寧にしてくれてありがとう。
お腹を切ってくれた、ネギシ先生。陣痛の最中も手術中も、回診でも、優しい目と声で話しかけてくれてありがとう。とてもホッとしたのです。
理知的なショーイ先生。いつも的確な言葉を返してくれるのがありがたかった。同じ女性としての気持ちも一番理解があって、うれしかったです。
フュミ澤先生は、妊娠してからいっそう、心配してくれました。入院直後、陣痛中、産後、そして退院前まで、忙しいなか顔を出してくれてありがとう。一生ついてゆきます。
このブログを読んでくれた方々、そして現在に至るまで仲良くしてくれてるお友だち。未妊の人とは今までと変わりなく、子どものいる人とは今まで以上に、妊娠・出産を通じてコミュニケーションをとることができました。とても貴重な時間だったと思います。
そして、だいちゃん。妊娠中は困らされたことも多かったけど、いつでも何とか乗り切れるのは、やっぱりだいちゃんのおかげだと思います。これからも頑張っていこうね、できる限りサポートします。

で、最後にトマくんですが…
やっぱり、彼にはまだ感謝って気持ちが湧かないなぁ。何を感謝していいかわからん。
産まれてくれてありがとう??? 何がありがとうなんだろう?

だけどふと、彼が産まれたその瞬間から、時間は解き放たれてただまっすぐにだけ進んでいることを思った。
あの産声をあげた彼はもういないのだ。もう二度と会えないのだ。
そう思ったら、突然なんだか、涙が止まらなくなってきた。
これ、母性? 母性かな?
産まれた瞬間に「わたし頑張ったー」って泣く余裕がなかったからって、何もこんなとこで泣かなくても…。

最後の最後で、赤子を想って泣いた。やっぱり、産まれて顔を会わせて初めて、わたしは彼を認識できたんだな。
子どもの成長に限らずだけど、いつでも時間は無情なくらい、ただまっすぐにばかり進んでいるのだから、これからも一日一日をひどく惜しむように生きてゆきたい、と思った。
トマとゾラとだいちゃんとわたし、みんなでね。

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