mardi 17 octobre 2006 14:52

二度と読みたくない

気付けば17日。
ひどく疲れてるのに眠らないまま、お昼を過ぎた。


どうしようもない気持ちで、こんなにどうしようもない気持ちになったのは久しぶりで、ネット上を彷徨してた。
ここには答えもヒントも、希望もないことはもう知ってるのに。

このどうしようもない気持ちは、他に誰が知ってるだろう。
それはもちろん、同じ脳に花が咲く人たちだけれども。
その事実や病名を公言して綴る者は、数いない。
いたところで、急性的な文章をびっしり書く人か、強固な自我をこれ見よがしに書く人ばかり。
わたしが共感して交わりたいと思える人は、同じ病気の人の中にはほとんどいない。
自分の一番嫌な部分を鏡越しに見る趣味はない。

そこに、発病した娘のために事実を綴っている母親のブログをみつけた。
娘さんの発病は去年、13歳のとき。彼女はまだ自分の病名を知らない。
授業中に泣き出したのが始まりで、そこから7ヶ月に及ぶ入院生活。
退院して学校にも通えるようになったのに、身内の不幸の場で少しだけ、揺り戻しが来てしまう。
そういった日々の記録が、誤字脱字も多い平易な文章で綴られていて、読んでいて何度も自分にだぶらせて泣きそうになった。

自分で自分を認めた今も、やっぱり病気の自分は信じられないでいるわたし。
でもこのブログの中で綴られている娘さんと、わたしはまるで同じだった。
お母さんが綴る文章の先読みができるくらい。「そんなことしたら、こうなるよ」って。
たとえばテレビが見られない。たとえば入院中の人間関係。たとえば不幸の場に連れて行かれたときの反応。
でも彼女はまだ若い、むしろ子供なだけに、余計なものに惑わされないで済む。
それは正直羨ましかった。けれど、それこそが娘さんの将来への希望だと思った。

わたしは、自分の病名を知らされてない間は、あからさまに病的な言動をしていて。
それが原因で離れて行った人もいるし、自分から会いたくなくなった人もいる。
少なくとも、ここでお互いに一線を引いた感はある。
病名を聞いて冷静に自分に向き合うようになってからは、徐々に病気のことを隠すようになった。
それでも病気は事実なので、それは隠さず、病名のみを隠すようになった。

でもおかげで、わたしには自分の心の中を話せる人がいなくなってしまった。
もともと心を開いて何でも話せるタイプじゃなかった。
同世代の友人たちが生きている時間の中では、あまりにも非日常すぎる問題を抱えていることを知っていたから。
でもそうやって自分から線を引いてしまったら、向こうからも引かれるようになってしまった。
そして大人になり、そのままわたしは心を開ける友人のいない人になってしまった。

仲良くしてもらっている友達は、多くはないけど、いる。
でも病気を公言してから、誰もそこには立ち入らなくなってしまった。
面倒なことに関わりたくはないだろうし、関わったところで何を言えるわけでもない、といったところなんだろうか。
だいちゃんにも、先生にも、話せないことがたくさんある。
わたしが病気になったことでの、絶望と孤独は、意外と人に知られていない。

でも、この娘さんのためにお母さんが綴っている文章を読んで、少しは同じ状況の人と交わったり、素直に思ったことを話したり、そうするのも悪くないような気がした。
わたしは自他共に認めるほど、ひどく自分に厳しい。
でも、もしかしたら、もう少し人に頼ることをしてもいいんだろうか?

だけど特に何もアクションを起こせず。
ただ、このブログを少しだけ同じような人たちに見てもらえるように、登録しただけ。

いつのまにか、もう午後をまわっていた。
倒れ込むように眠った、翌日の昼過ぎまで。
あぁ、音がうるさい。
今日の記録は、二度と読み返したくない。

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