vendredi 29 septembre 2006 22:26

おばちゃんこわい

今日は妊婦(あくまでわたしという妊婦)の視点から見た人間考察を。
saeさんが日記でおっしゃっていたのを読んで思い出した、おばちゃんの怖さについて。


駅が多いかなぁ。
ぼーっと立ってると前方からズンズンやって来て、わたしの存在を認めながらもそのスピードは緩めず、怖くて思わずこっちがよけてしまう、というケースが何回かあった。
どのケースもおばちゃん。しかも明らかに悪意を持っている。

確かに急いでいる人が多い駅構内、人混みの中でぼーっと突っ立ってるのも悪い。
言い訳をさせてもらえるならわたしは妊娠中で必要以上にぼーっとしているし、同伴者が切符を買ってくれているのを待っているわけなんだけど、そんなのはこっちの都合であって、まだ一見して妊婦とわからないわたしに何を遠慮することがあるのかと言われれば、正直言って何もない。

生まれてからずっと人混みの中を歩くことが当然だったわたしとしては、基本的にその中で他人とぶつかろうと何も気にしない、というスタンス。
あまり強くぶつかってしまった場合は謝ることもあるけど、多少手がぶつかった肩がぶつかった、程度では何も言わないことも多い。
いちいちそんなことに対応してたら、人混みの中をせかせかと歩いていられないし。
もちろん、周りの人もそうなんだろう。特にこれまで問題が起こったことはない。
地方の人は東京のそういうところを冷たいと思うみたいだけど、これはこの土地で生きていく上での単なる処世術の一つなので、あまり安易に批難しないでほしい。東京には東京に適した歩き方があるのだ。

ところが、おばちゃんに関してはちょっと違う。
いくら東京の人だって、前方に人が突っ立ってることがわかっていれば、そりゃーよけるでしょう。
心の中で「ちっ、邪魔だな」と思ったって、自分だって無駄にぶつかりたくないんだし。
でもおばちゃんは、ターゲット(この場合、ぼーっと突っ立ってるわたし)をみつけると、そこに照準を合わせてガンガンやって来るのだ。

(わたしの考えた)おばちゃんズ・アイ
目標、ぼーっと突っ立ってる何だかイライラする小娘発見!→ターゲット・ロック・オン! 前進します!


こんな感じでまっすぐにわたしの方へやって来て、すんでのところでわたしが身重ながらにヒラリとよける、そんなケースが何回もあるのだ。

これは妊婦だろうがそうじゃなかろうが、悪意を感じない方がおかしいでしょう。
おばちゃんは「よけない」んじゃない、むしろわざとぶつかってくるのだ。
そしてぶつかってしまったら、「ぼーっとしてるアンタが悪い」と嫌味っぽく言うのだろう。
被害妄想じゃないよ、過去に言われたことがあるのだ。

うちにはわたしと違う性で、異文化の出身者がいるので、わたしは偏った物の考え方をしないで済む。
彼に言わせると、「大阪のおばちゃんなら逆にお節介なくらいに接してくる」。
ただ、わたしはそれもどうか、と思ってしまうクチなのだ。
はっきり言って、うざい。なんで大げさに言うの? なんで何回も同じこと言うの?
関西に限らず、うちの親を見てると東北の人にも、それ以前におばちゃんとなった女性にはありがちなことなのかもしれない。
だから、普段は干渉してこない、知らんぷりしていてくれる東京のおばちゃんがありがたくもあるのだ。

だけど自分が身体的に弱者となった今、知らんぷりならまだしも、悪意を持ってぶつかってくるおばちゃんには、たまったもんじゃない。
対抗できるボディがあればいいが、妊娠中はただデカイだけで、内実はもろい。
明らかに妊婦だとわかっていただけるまでは、マタニティマークをもっと目立つところにつけたり、人混みの中でぼーっとするときはできるだけ邪魔にならないところに行くようにするとか、自衛するしかないのか。
そもそも急にぼーっとするから、人混みの中に突っ立ってるのだけども…。

しかし、こういう類のおばちゃんたちには、明らかに妊婦だとわかるくらいお腹が成長しても、「知ったこっちゃない」んだろうな。
少子化とか何も関係なく、「大したことない」で済まされるんだろうな。
わたしも心が荒んでいるときは見知らぬ人に悪意を持つこともあるけど、不特定多数に日常的に悪意を抱くおばちゃんて、どういう人なんだろうなー。
人生が幸福じゃなかったとか、単にいじわる好きとか?
どんな理由があったって、他人に害を及ぼすようなことはいけないはずだけど。
平気でそれをやるんだもの、コワイよな〜。

わたしがパリ、フランスじゃなくてパリに居心地の良さを感じるのは、パリッ子の人間関係の適度な距離の取り方が自分に合うからだ。
パリにいると、基本的には東京と同じように、人々は足早に歩いている。
ま、中には歌ってたり口笛(すげー上手い)吹いたりしながら歩いてる人もいるけど、基本的にはせかせか歩いてる。
でも何かあったとき、あるいはこっちが助けを求めたとき、彼らは全力でその人のためにできることをしてくれる。たとえそれが多少、的外れなものであってもね。
そしてそれは、昨年末に引きずられたような事件や事故から、道を聞いたり買い物をしたりといった日常的なことに関するまで、彼らには公平にできることなのだ。

わたしは、こういう方がいい。
普段は、人混みの中にわたしを隠して。誰も話しかけないで、関わらないで。
だけど必要とあれば、わたしはあなたを助けます。あなたも、わたしに手を貸してくれます。
こういうのがわたしにとっては理想だった。こういうのが、善意だなと思った。
パリは、初めてわたしが見知らぬ人に善意で接することができた街だった。
そしてそこでは人種に関係なく、わたしは日本人にも優しくできた。

なんでだろうねぇ、周囲の人につられるのかねぇ。
わたしは人に流されることを良しとしないけど、こういうことなら影響を受けてもいいと思ってるよ。
そこで生計を立ててない人間の余裕だと言われれば、そうかもしれないけど。
でもそれは、わたしにとっては、東京にいても同じことだけど。


…しかし、問題はおばちゃんがどうこう、じゃなくてもしかして、わたしがいかにぼーっとしてるか、あるいは、いかにおばちゃんをイライラさせる小娘なのか、ってことだったら、話はぜんぜん別だね…。

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