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バスの中で読んだ、育児中の女性ライターの愚痴トピに気持ちがふさぎ込んだ。（注3）
でも、バスの中から駅前を歩く幸福のヨコヤマが見られたので、「ラッキー☆またヨコヤマ見ちゃったウフフ」と、持ち直せた。
なのに、今日は幸せは運ばれてこなかった…。

注3：詳しくはこちらで。

★第1ラウンド　vs.ヒラ勤務医★

本日の初診担当は、若いヒラ勤務医だった。（注4）
初めに触診をされた。別に触られても痛くない。
「まずレントゲンを撮りましょう」てことになった。
地元の整形外科で言われた経緯は詳しく言わなかったが（詳しく聞かれなかったということは、町医者を信用してないのかなと思ったので）、MRIをやってほしい旨は伝えた。
症状はすべて伝えてあったので、地元の先生と同じ見解なら、当然そのままMRIって話になるだろうと思ったからだ。しかし、
「レントゲンで問題があったらMRIも考えた方がいいけど」とのことだった。
ま、そこは医者によって方針が違うのかもしれないので、それならそれで、と、素直にレントゲンを撮りに行った。

注4：別に大学出たてのペーペーでも、特に問題ない。どっちかというと年配の医者の方が苦手なので。思えば、初めて会ったときのフュミ澤先生もペーペーだったなぁ…。

…レントゲン撮影中…現像中…しばらくお待ちください…

次に呼ばれたのは、1時間ほど経った頃だった。
爆睡してたので待つのは苦痛じゃなかったが、これが失敗だった。
レントゲンでは、骨にも腱にも異常はみつからなかった。そらそうだ。これを見た勤務医の治療方針は、こうだった。
「ま、シップ貼って、なるべく歩かないように、安静にして様子を見ましょう」
は？
「歩くな」て。「歩くな」て！　「歩くな」て！？　　←あまりのことに心の中で3回繰り返すわたし
だが、爆睡という失策により、寝ぼけていて戦闘態勢に入れなかったので、
「…子供もいますし、そういうわけにもいかないんですが…」と言うのが精一杯だった。
「なるべくね、なるべく」
敵はひるまなかった。
「…シップはすでにもらって、あんまり効果なかったんですけど…」
すいたん、ギリギリのところで応戦。
「じゃ、痛み止め飲んでみる？」
敵は手強かった。
痛み止めて！　すごく割り切れないものを感じてるのに、「…はぁ」くらいしか言葉が出てこないまま、律儀にお礼を言って診察室を後にした。

会計を済ますと、3150円取られた。だんだん目が覚めてきた。
この診察に3000円て！（注5）
非常にむかついてきた。だって、ネット上でよく目にしていた「産後、あちこち痛くて整形外科を訪ねるものの、シップ出されて終わり」という、まさにそのパターンだったからだ。
だから整形外科は先延ばしにしてきたのに…ぶちぶち…でも、歩けなくなってにっちもさっちもいかなくなったから、とうとう門を叩いたのに…ぶちぶちぶち。
「歩くな」て何だよ！無理だろjk！
不便だし、歩くの時間かかるし、トマ抱いて階段の上り下りすんの怖いんだよ！　いつグキッといって落ちるかと思うと…！
痛み止めが処方された時点で、完全にキレた。
3週間分て！　そんなに様子見ろってこと！？　いや違うね、真意はわかってる。
胃薬まで出されたからだ！なんで聞かないの？　聞かれたら「いらない」って言ったのに！　投薬点数稼ぐな！

注5：紹介状がないため取られた1050円含む。別にこれはいい。見合わないものに対価を払うのが嫌なだけ。だから、必要のない3週間分の薬や、ましてや胃薬なんかに払うのは言語道断。

ちょっと人が戦闘態勢に入れなかったからって、好き放題やりやがって…。
悲嘆に暮れてトイレに駆け込んだわたしに、女性専用外来と総合相談室の案内の紙が目に留まった。
女性外来にはいくつか専門科があり、尿トラブルを扱う泌尿器科もあった。
実は、もともと冷え性なので頻尿気味だったが、産後さらにひどくなり、夜中や明け方、短時間の昼寝でさえ目が覚めるほどで、それも悩みなのだ。しかも最近はついに、くしゃみをすると尿もれをするときまで…。
これって、どう考えても出産以降に骨盤に問題が生じたからだろう。整形外科を訪れた症状と、根本的な原因は一緒のはず。こんなこと素人ですら考えつくのに…。
思い立って、まずは総合相談室を訪ねることにした。こういうことがあったらお気軽にお問い合わせください、とあったので↓

・どの科に受診すればよいか分からない
・セカンドオピニオンについて相談したい
・心配や不安があるが誰に相談して良いかわからない
・女性総合外来の説明を聞いてみたい
・こんなことはどこに相談したら良いのかわからない

思えば、妊娠発覚以降、様々な体調不良に悩まされてきた。この2年は、体の不調が精神を蝕んでいた、と言っていい。
これを機に、気になるところ全部並べ立ててやる！（注6）

注6：単にそのまま帰るのが悔しかったので、ケンカを売りに行った。

…午後の開室まで食事中…食べたくもないハンバーグ食べて1時間待ち…

★第2ラウンド　vs.中年女性看護師長★

総合案内カウンターには、中年の女性看護師が一人でいた。
「総合相談室へ行きたいんですけど」
「えっ？」
わたしの声が小さかったようで、大声で聞き返された。わたしは声が小さいらしく、よくあることなので、少しムッとしつつも、もう一度言うと、
「私がここで伺います」
は？　ここ？　正面玄関の自動ドアの前ですが！？
「…話が長くなりそうなんですけど」
「ん、だからどういう症状ですか？」
はぁ？　ここで言うの！？
「…妊娠中から、ずっと体調が悪いんですが」
「ん、だからどういう症状ですか？」←2回目
「…体中あちこち、いろんなところに不具合があるんですけど」
「ん、だからどうしたいの？　どこの科へ行きたいの？」
それを聞きに来てんだよ！

ここから長時間のバトルへと発展。
このオバハン看護師は、終始こんな調子↓

「たとえば、産後、なかなか生理も来なかったし…」
「ああそれはね、やっぱり赤ちゃん産んだ後は…授乳中だと…（知ってることのオンパレード）」
「授乳はしたことありません」
「あ、あそう…」←何このいきなりのテンションダウン
んぎぃ！わかってるから！　だから産後1年経ってからここの婦人科行って薬で起こして、でも結局その後も安定しなくて別の病院で注射打ったりもしてんの！
「アレルギーもあって、…」←まだ話し終わってない
「あーアレルギーは全然、別よ〜…（知ってることのオンパレード）」
ぐぎぎぃ！人の話を聞け！　アレルギーは妊娠前からなんだからわかってるよ！　でも肌がかゆくなったのは妊娠中からだし、産後の肥満のせいでダイエット外来で出された薬でドバッと湿疹が出て、掻いたせいでそこから粉瘤に影響が出て手術までして、まだ湿疹消えなくてここの皮膚科にも行って採血したけど何が原因がわからない、って状態なんだよ！
つーか最後まで喋らせろ！

何が一番嫌って、やむを得ず症状を断片的に話してるけど、何度も言うけどここ、正面玄関の前だよ！？
人通り多いし、ときどき他の訪問客も来るのに（面会受付も兼ねてる）、なんでこんなところで立ち話で（足痛いのに）プライバシーを話さなくちゃいけないの？　女性特有の病気はもちろん、痔だって性病だって、言いにくい病気なんていくらでもあるでしょう？　言いにくい言いにくくないに関わらず、そもそも病気なんて個人情報の最たるものでしょう？（注7）
なのにこのオバ看護師は、生理とかおしっことかお小水とか、そういうことを平気で大声で話している。
自分は医療従事者だから感覚が麻痺してるのかもしれないが、あまりにもデリカシーがなさすぎる！
しかし、どうしてもこちらの事情をご理解いただけないので、結局一番言いたくなかったことを言わされる羽目になった。
「…わたしは、精神科の病気も持ってますから…」
「…」←トーンダウンどころか無言、つか短く息まで吸い込みやがった

注7：だからわたしは、初診受付で医療事務に症状を話さなくちゃいけなかったり、彼女らが紹介状を開封するのも許せない。
「今日はどうしましたかー？」「…ちょっと、精神的なことで…」（一瞬間を置いて、小声で）「鬱っぽいって感じですかね…？」
知らねーなら聞くな！　みんながみんな鬱だと思いやがって！　だから知らない病院に行くのは嫌なんだよ！（この後、看護師→研修医→担当医と、えんえん同じことが繰り返される）

しかし、このオバ看護師はさすがベテラン、返し方にもセンスがあった（逆説的な意味で）。
「…それは、やっぱり心の問題から来てるものかもしれないから、精神内科に行くとか…」
んぎぎぎぎー！ここの医者にもう10年近く診てもらってるわ！　しかも心の問題じゃなくて脳の問題だ！つか精神内科て何だ！！
「じゃ、リラクゼーションとかは？　歩いてみるとか」←羽をパタパタさせる意味不明なジェスチャー付き
ぶっリラクゼーションて！　しかも、さっき「歩くな」て言われたって、言ったよね？

長時間に渡るバトルの末出た結論は、女性外来の婦人科（漢方の先生らしい。漢方…）へ行けってことだった。
わたしも渋々、それで納得するしかなかった。疲れたし、どっちにしてもここでは埒があかないし。
「ここでこちらは診断はできないので…お役に立てなくてごめんなさいね」て言われたよ。
そんなのわかってる。それは看護師の職務を超えている。
問題は、なぜここに看護師を配置したのかだ。あんな風に謳っておきながら、要は単なる案内人だったの？

正面玄関を出て、秋晴れの中少しひんやりとした風を受けた途端、涙が溢れ出してきた。
納得のいかない診療、はがゆい思いと同時に恥ずかしい思いまでさせられたやり取り。
そして何より、この2年以上の間、いろんな病院や科、整体やマッサージやヨガやピラティスにスポーツジム、思いつくものすべてに、たくさん時間とお金をかけたのに、何一つよくなっていないことを思うと、本当に悲しくて悲しくて、涙が止まらなかった。（注8）

注8：携帯をいじりながらカモフラージュした。

この不調の原因の根本は、きっとすべて一緒なんだと思う。
今まではその都度、あちこちに行っていたけど、やっぱりトータルで診てもらわないことには、改善は望めないんだとよくわかった。
そして、一番重要なことは、結局わたしの場合はどこへ行っても、メンタル面を理解・考慮してもらわないといけないってこと。（注9）
今まではこれを徹底しなかったから、その場限りの対応しかしてもらえなかったんだろう…。

注9：不調になった原因はやはりここを抜きに語れないし、治療に対する取り組みにも、メンタルな部分が関わってくるので

でも、じゃぁどこに相談すればいいの？
世の中に見放された気持ちで、予定していた買い物もせずにまっすぐ帰った。足を引きずりながら。


泣き言編へつづく