mardi 13 mars 2007 22:08

臨月23日め:入院13日め:作戦終了、17:00 撤収!

いよいよ、とうとう、ようやく、なんとか、かんとか、にんとも、かんとも、
作戦終了ですー!


じゃじゃん。
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3166gの男子です。これ以上待ってたら、どこまで育ってたのか…。
しっかし、新生児ってなんでこう、見れば見るほどぶっさいくなの?

---
予定通り6時半に起きて、7時半には陣痛室へやってきたわたし。
病室を出る前にだいちゃんを電話で起こしたのに…二度寝しやっがたよコノヤロー。
わたしは起きてすぐ座薬を入れられ、採血されまくり、点滴も3本ほど同時に入れられ、左腕に刺した管から血が逆流大スパークしたりと、大忙しなのに。

結局、昨日あんなに痛い思いして入れた海藻も、ちっとも効果がなく…。
入り口はかろうじて開いたけど、奥がガッチリ閉まってて意味がなかったらしい。
なので、今度はメトロと呼ばれる風船を入れることに。生理食塩水で膨らませて広げようって魂胆です。
と・こ・ろ・が!
こいつを入れるのが、海藻の比じゃなく痛いーーーっ!!!
もう声を押し殺すなんてできません、騙されたと思いながら深く呼吸しても、それでも漏らさずにいられない悲鳴。
そしてさらなる大出血…もうこれ見るだけで泣いちゃいそうでした…。

そのショックにブルブルする間もなく、陣痛促進剤の投与がスタート。まずは12ml/1hから。
徐々にお腹が張り始め、それなりに陣痛らしきものが始まる。にぶーい腰の痛みが久しぶり。
暇つぶしグッズたくさん持って来たけど、バッグに手を伸ばすには遠い。それくらい、点滴やらメトロやらで、身動きが取れない。
だいちゃんは何やってんだー! いっつも肝心なときにしくじるんだから…!

11時半頃、申し訳なさそうにだいちゃん到着。とりあえず早々に、お昼に行かせる。
その間に、促進剤を24ml/1hに増やす。
これが抜群に効いてしまい、メトロ効果と相まって、陣痛が一時は1分間隔までになる。その後3分間隔に落ちたけど、痛みの強度は増すばかり。
だいちゃんがいそいそと戻ってくると、一気に痛みの強さもハンパなくなってきた。
もはや、だいちゃんに怒りをぶつけることも、気を遣って声をかけることも、何もできなくなる。
ただ手を握って、助産師さんのリードのもと深呼吸を必死に繰り返し、それでも声を上げずにいられなかった。

後でだいちゃんに、「助産師さんが陣痛の波のたびに、”もう痛み治まってきてますからね〜”って言うの、”そんなこと言ったって、またすぐ痛くなるくせに!!”って思ってたでしょ」と言われた。
確かに思ってた。でもそれ以上に、ここは騙されることも必要かな…と思ったよ。お産は素直になったもん勝ちだと学びました。
土下座したら許してくれるってゆーなら、いくらでもする! うんこ食ったら途中で辞めてもいいってゆーなら、いくらでも食う!

なのに…なのに! こ〜〜〜んなに痛い思いしてるのに、子宮口は相変わらず0cmのまま開かず、陣痛の長さもまだ足りないので、お産にはつながらないと言われる。
グレようかと思った。何て非情なことを言うんだろうと思った。すべて投げ出して、逃げてしまいたいと思った。

「こんなに痛い思いはもう絶対、二度としたくない! だから、もう二度と妊娠はできない…
いや! そんなのやだ! じゃーどうやって産むのが一番楽なのか?
無痛分娩だからって産む瞬間が楽なだけで、前処置とある程度の陣痛は経験しなくちゃいけないんじゃないか!
でも出産は、最低限必要な痛みがつかないとできないっていうのは、よーくわかった。
だからつまりあれだ、やっぱり妊娠期間が肝心なんだよ。
適度に運動して体力をつけておいて、必要以上の肉はつけない。そして臨月以降はよく体を動かしながら、自然に子宮口が開くのと赤子が下がってくるのを待つ。
そうだここが肝心なんだ! 今回のわたしみたいに、機が熟してないのに母体の都合で、無理やり産もうとするのが間違いだったんだ。
要するに、健康的なニンプ生活を経て、赤子が自然に産まれる準備を整えてくれたら、産む。その際、産む瞬間は無痛分娩にできるならベターってことだ。
そうだ、絶対そうだ! くっそぅ〜〜〜次は絶対、今回の反省を活かしてやるからなーーーっ!!!」

↑陣痛のピーク時に、村上直樹ばりに考えてた。

今日の目的はあくまでも「痛みをつけて産道を広げる」ことであって、誰もが分娩にまで至るとは考えてなかった。
この時点でもう15時を過ぎていて、無痛分娩は確実に無理ということになったので、あんまり頑張りすぎてもってことで、促進剤は12ml/1hに戻された。
しかし、ここからが悲惨なことに…。

中途半端にメトロや促進剤を使ったので、中途半端な陣痛が治まらないのだ。
間隔は徐々に長くなっていくものの、逆に痛みは増していく。
医師団もどうしたものか、と考えあぐねている間に、わたしの方にいよいよ究極の限界が。
過呼吸で手がしびれ、ビニール袋を口にあてながら呼吸するも、とうとう陣痛の合間のたびに意識を失う。
ひどく寒気がしてきて、血圧も熱も上がっていく。吐き気までしてきた。
関係者一同の頭の中に、帝王切開の文字が見え隠れし始める。だいちゃんと2人でよく相談して、答えを出すように言われた。

わたしは、どうせ今日は期待してなかったから、明日に持ち越しでも構わないんだ。でも、この痛みが明日まで消えないとなったら、話は別!
一晩このまま待って、それでも明日産まれるなんて保証はどこにもないどころか、まだ産まれない可能性の方が高い。そんなのもう、絶対無理!!
それに、見ているだいちゃんの方も限界だったと思う。きっと、見ているだけもすごく辛かったんじゃないかなぁ。現に後で「思い出すだけで泣ける。ご飯3杯はいける」って言ってたし。
だいちゃんは、とにかく早くわたしを楽にさせてあげたかったみたい。

ということで、緊急帝王切開へ。
急いでだいちゃんが同意書にサインし、手術室がすぐ空いたので、駆け込むように入室。
15年ぶりに腰椎麻酔をした。わたし、腰椎麻酔が世の中で一番痛いものだと思ってたけど、冗談じゃないね。ハハン、ちゃんちゃらおかしいね。陣痛を経験した人には、誤差程度でしかないよ。
手術は、結構な多人数で進められた。産科医4人に麻酔科医も2,3人。他に、手術室勤務のスタッフが何人だ? これを一人でやりきるブラック・ジャックはやっぱすごい、と思った。

麻酔の上に疲れもあって、何度も寝ちゃいそうになったけど、今ここで寝て二度と目を覚まさなかったら…と思うと怖いので、必死に意識を保つようにしてた。
そしたら、15分くらいも経ったところだろうか、何かをずるりっと引っ張る感触がして、「んげへっ」って声がした。
「おめでとうございまーす、17時ぴったり、男の子でーす」と、声をかけられた。
あー、出たんだ。やっと出たのかぁ…つうか、やっぱ「産んだ」って感じじゃないな。などと冷静に思うわたし。
姿は見えないけど、わたしの術後処置をする間、赤子はずっと「あえあ、あへあ、あーえーあ、あーへーあ」と泣いていた。
かんぺーちゃんかよ…と、これまた冷静に新生児にツッ込むわたし。
キレイにしてもらった後、ちょっとだけわたしの顔の横に連れて来てもらったけど、う、う〜ん、やはり新生児は新生児…可愛いとかじゃないよな…。
「はい、ママですよー」 えー。
「お手々をなぜかずっと、口にあててるんですよねぇ。オホホホホって感じで」 うん、腹の中にいるときからやってたもんねぇ。やはりクセなのだな。マネすんなよ。

何はともあれ、終わったー。
手術ってとんでもないポーズをいっぱいさせられたり、いろんなところにいろんなものを刺されてうっとおしいので、早くだいちゃんの元に戻って自由になりたいと思った。
だいちゃんはすぐ赤子に会って、夜には抱っこもできた。わたしは身動き取れないので、会えたのは↑の1回限り。
まーいいや、今はまだ赤子のことより、自分が落ち着くのが先だー。
でも予想通り、本当に感動がなかったなー。吐き気のあるところに酸素マスクが気持ち悪くて、吐きそうになって涙ぐんだくらい。生理現象じゃん。

HI360160.jpg
夜はだいちゃんが付き添いで、泊まり込んでくれました。
だいちゃんは「合宿だ合宿だ」って浮かれてたけど、今晩くらいは一緒にいてほしかったから、わたしもうれしかったな。
やっぱり、だいちゃんがいるのといないのとでは、全然違う。いてくれなかったら、体より先に気持ちで負けてたな。一緒にいてくれて本当によかったよ、遅刻はされたけど。

管だらけの体はうっとおしいし、夜になるにつれ寒くなって、熱も上がって…と、手術後の体は厄介。傷もだんだん痛くなってきた。
よく考えたら、わたし一番最悪なケースの出産だったかも。
座薬・海藻・メトロ・陣痛、と来て結局、腰椎麻酔してお腹切って。
痛いのフルコースじゃん。ほんと、もっとよく考えればよかった…!

明日には車いすで赤子のところへ行けるそうです。
P1040438.jpg
この髪がちゃんと生え揃うのかが、当面の心配。

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