jeudi 09 novembre 2006 23:11

都市伝説調査(むかつく話)

むかつく都市伝説。
つくづくこういう話って、無知から来る不安が偏見となって、差別的に語られるものなのだな〜、と思いましたです。
障害者・外国人・女性・子供・被差別部落・性…差別の対象は多岐に渡ります。


【障害者なら…】
黄色い救急車カローラ山荘一面○○な部屋障害者の性などなど

普通、救急車って病院のもんじゃないし。そもそも専門病院ごとに色変えてらんないし。
カローラ山荘はまるでパナウェーブみたいな怪しい団体のように語られてるようだけど、真相はこんなところ。こっちの方が想像に難くないと思うけどね〜邪魔しちゃいかんですよ。
一面赤い部屋だろーが緑の部屋だろーが、異常な空間に置かれたらそりゃ正常ではいられないだろ、つうかみなさんの考える発狂って、どんな定義? と、医学的に発狂したことになってる身としては問いたい。
障害者の性にいたっては、障害の区別ついてないじゃん。なんで身障者見て発狂? ここまで来るとちょっと笑える。

【外国人なら…】
オルレアンの噂だるま女アラブ人の恩返しレイプ事件、昔から朝鮮人への偏見的差別的な話はあったけど、最近の嫌韓流の人らがキーキー言ってる在日の方への特別特権とかいうのもそうかも。

まずー、
オルレアンの噂自体がユダヤ人差別から発生→日本では「海外旅行で寄った店の試着室で消えてしまう」てな話に→そのままだるま女の話へ。
mixiで「日本に対する冒涜! 過激な国のおかしな人なら何するかわかんないから、怖くて海外旅行に行きたくなくなった」て本気で書き込んでる20歳くらいの女子がいて、べっくらこきました。
何でも「友達に実話を聞いた(←すでに都市伝説)」そうで…でもオバハンは言いたいよ、そういう若いアナタだからこそ、どうか旅に出て世界を知ってほしい。
そしたらきっと、これが日本人に対する冒涜どころか、その日本人がアジアを見下し冒涜してるってのがよくわかるから。それがきっかけで、もしかしたらNZあたりでワーホリとかしちゃって、人生変わるかもしんないから。
中国に関して言えば確かにこの手の拷問は実在したけど、たいていイメージする西太后・呂太后・武則天て史上稀に見る悪女だかんね(実際これやったのは呂太后だけだし)。
「でも中国って足を小さいままで変形させて成長させたりしてたし…」って、それは纏足じゃ! 拷問と文化の違いくらいつけろよなー。
あとニンプ目線で見ると、膣を縫われて妊娠させられても、会陰つき破って出てくると思うぞ。

恩返し系やレイプ系も、ムスリムへの偏見よね〜。特に日本になじみの少ない宗教だしイメージ先行だからか、ひどい言われようだと思いますです。いやー人間てこわい。
在日特権については、どうやら必要以上に優遇されてると思い込んでる輩がいるらしいです。せっかくバカチョンとか言う世代がいなくなるかと思ったのに、人間なんて進歩のない生き物です。

【女性・子供なら…】
妊娠中に火事を見ると…出産の迷信産み分けPCの前で一日作業する仕事の人は女の子が産まれるとかいったような話も。

ニンプさん注目の話題です。
火事を見ると…の話は、いったいどういう理屈? アザごときで障害だなんて乱暴だし。
ニンプさんが子供産むぶん、火事も葬式も一年中やってるんだから、避けようがないじゃん。ちなみにわたしのお茶碗は一年中欠けてぞ。
残り3つの話に共通してるのは、要は「体によくないことをすると男の子が産まれない=女の子が産まれる」てことよね。
まーそりゃひどい言い分だと思います。体によくないことをすれば、男だろうが女だろうが、問題のある子が産まれる可能性が平等にあるのは当たり前。男尊女卑以前の話だわ。

こういう話は都市伝説というより、脈々と語り継がれるおばあちゃんの知恵袋的なもんだと思うんだけど、その内容ってのは結局、都市伝説以上でも以下でもないわけです。
個人的には、良いと言われてることは進んでやってもいいと思うけど、悪いと言われてることはスルーでいいと思ってます。
どっちも気持ちの問題なんだから、無駄に不安を抱える必要はないし。
掃除するときれいな子が産まれる、とかいうのも個人的には嫌。きれいの基準て何? そういう、人が人を選ぶようなことには嫌悪を感じるです。妊娠中の掃除が安産につながるのは納得できるけど。
あと、電磁波防止エプロンてトンデモ商品なので、あまり過信しないほうがいいです。

他、不妊治療にも大きな誤解や偏見があるようです。わたしこの有名大学の病院知ってるっていうか、今まさに通ってるけど、「外部に一切公表してはいけない」あたりに都市伝説臭がプンプンします。
どんな病気にしろ、当事者にとっては深刻な問題なので、こういういい加減な話を流布されるのはいい気がしないです。

で、こけしの由来が水子ってのは俗説に過ぎないもよう。どっちにしろこわい(顔)だけど。
じゃぁきっと水子の由来も俗説なんだろうけど、やっぱりひどい話です。胸が痛くてとても言えないわ…!

【被差別部落なら…】
地図があるとか戸籍があるとか、苗字でわかるとか。あとはことりばこですね…。

現在は建前上、地図とか戸籍とかでわかることはないことになってるんだろうけど、いまだに被差別部落の問題に関しては、「地方営業に配属になってすぐに、上司に地図を渡されて注意を促された」とか「あれこれ難癖をつけてお金を要求してくるやつらだ」とか言われているのを、今回調べてて見ました。
はっきり言って、わたしには何が真実なのか見極める目がない。だから本当に、よくわからないです…ただ、やっぱりあまりいい気持ちのする話ではないけど。
このままほっとけば風化されてく問題なのかもしれないけど、なんとなく気にせずにいられない問題でもあります。

【性なら…】
めちゃくちゃな避妊法も都市伝説的だけど、やっぱ膣痙攣でしょうね。

これに関してはお医者さんがきちんと説明されてます。医学的見地から見た都市伝説ってなかなか面白い。
ただ、何度このお医者さんが否定しても、わざわざ文章を引用した上で「でも、本当はあるらしい」と言われてしまうことが多いんですって。
思うに、これは「あったらやだな」じゃなくて、本当は「あってほしいな」ていう症状なんでしょうね。男子的にはある意味、夢の状態なのかも。


と、このへんの都市伝説を「むかつく話」として、主にあげつらってみました。

ほいで、こういう話を広める背景には、意外にも親や教師の存在が大きいのです。
うちの親なんかは平気で差別的なことを、悪意なく言ってしまう世代なのですが、わたしは子供心にそれがものすごく嫌だった。
本能的に差別的な物言いには、嫌悪を感じてしまうようです。

学校や塾、予備校の先生なども、話の感染源として重要な位置を占めてることが多いみたい。
生徒の興味を引くために話すこともあるんだろうけど、内容には気をつけてほしいものだなぁ。仮にも人に教える立場の人間なのに。

こういう、親や教師の言うことを真に受けて頭から信じて、「だってお父さんが(先生が)言ってたから、絶対本当だよ!」と言い切る、自分の頭で考えられないような子が、またさらに差別的な話を、自分の頭で考えずに広めていく。
だから、こんなハイパーな時代になっても、前近代的な差別に基づいた都市伝説がなくならないんだなぁと思いました。
そして今、広めている張本人は、それが差別だとは気付いていない…。
これは、ゆゆしきことじゃないのかねー。わたしは読むたびに義憤にかられて、むかついたよ。

やっぱり、親だろうが資格を持った教師だろうが、一概に尊敬なんてできないものだなぁ〜。
だいたい師を敬うなんてのは、日本古来の考え方じゃなくて、儒家思想なんだし。
わたしはこの押しつけがましい思想が、大っ嫌いなんじゃ!

未来日記になってしまうけど、11日のたけしの日本教育白書(6時間もかけてやる内容じゃなかった…中だるみしてるし)見たんですが、その前の特番もそうだけど、見ててイライラするんです。
何も知らない、わからない子供が、まるでわかった風な口をきくことに。
いじめや自殺をテーマに子供たちに座談会をさせたら、「生まれ変わればいいじゃないですか」と言う子が結構いることにびっくり。
そういう輩には火の鳥鳳凰編読後に太陽編を読め、と。そんな短絡的な思考をするようじゃ、理解は難しいんだろうけど。

つくづく思うのですよ、道徳教育でも何でもいいから、「生」じゃなくて「死」について、もっと明確に教えるべきなんじゃないだろーかと。
死後の思想となると宗教がからんでくるので、学校で教えるのは難しいのかもしれないけど。
だったら、思想信条は抜きに、厳密に「人が死ぬこと」という肉体的な現象について教えて、考えさせればいいと思う。
それがどんなに残酷で無意味で、希望なんかないってことがわかれば、「生まれ変わる」だとかぬるいこと言ってる場合じゃねーな、てわかるはずだから。
輪廻転生なんてご都合主義な仏教がバックにあるからいかんのよ〜。この点に関してはキリスト教やムスリムの方が理にかなってると思う。

本当はこんなことって、親や学校に習うことじゃないんだろうなと思う。
でもどうやら、手取り足取り教えられないとダメな世代のようだし。
ところが、教える立場の大人が、責任も果たさずに自殺してばっかりなんだもんね、そりゃー子供だって短絡的になるわいね。

しかし、ああいう特番で現代っ子の特色を見せられると、私立に行かせたがる親の気持ちがちょっとわかるなぁ…。
やっぱり格差てのはでかいど。


では、いいかげん次回で都市伝説の話を終えます。

Comments [0]

Comment form
cookie

Trackbacks [0]

Trackback URI


ブログランキング
ご興味をお持ちの方、どれでもポチリとどうぞ
にほんブログ村 マタニティーブログへ
にほんブログ村 マタニティーブログ 妊娠・出産へ にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ
初めての方はコチラ
Entries
Catégories
Recommend
  • コロ助の科学質問箱
    • コロ助の科学質問箱
    • 内山 安二 学研
    • ひみつシリーズの一番人気!これがきっかけで理系に進んだ子供は数知れず(わたしは違うが)。お子様が産まれたら、ぜひ一家に一冊☆
  • 子どもと昔話 (第25号(2005秋号))
    • 子どもと昔話 (第25号(2005秋号))
    • 小沢昔ばなし研究所 小沢昔ばなし研究所
    • お子が大きくなったら一緒に読みたいの(それまでは開くことすらできないの)
  • リズムであそぼう
    • リズムであそぼう
    • 原田郁子 MOOSE HILL
      RT
      VICKY
      moose hill
      イトケン
      エマーソン北村
      キュービズモ・グラフィコ
      コーネリアス
      ハナレグミ
      マルコス・スザーノ インディペンデントレーベル
    • お子が産まれたら一緒に聴きたいの
Montyly archives
Recent comments
Recent trackbacks
Links
Feed

全文検索