mardi 21 décembre 2004 17:11
ピンクの小粒
catégorie: 万年思春期的思想
2ちゃんに「ピンクの小粒コーラックODで死にかけますた」
っていうスレッドがあったけど、あながちネタでもなさそうだ。
市販薬はなんとなく怖いので、基本的に生理痛薬と正露丸(心の友)以外は
極力飲まないようにしている。
下剤なんてもってのほかで、ただの便秘薬であるピンクの小粒さえ
ずっと飲むのをためらっていた。
でも、飲まずにいられない状況になり……。
結構最近までは、腸が弱かった。
特に子供の頃はひどくて、冷えるのはもちろん、緊張するだけでお腹を壊していた。
ささいなことで緊張するほうだったので(例えば授業中、次に指される、というときとか)、
冷えと緊張はわたしの中では大敵だった。
これも母に「女の子はお腹を冷やしてはいけない」と厳しく言われていたのと、
幼いながらも自分の経験上からしてどれだけ痛い思いをするのか
よくわかっていたので、常にぱんつの上にブルマをはいていた。部活中も。夏でも。
夏はね、逆に気を抜けないのだ。冷房のせいで余計にお腹壊すから。
特に塾とかねぇ。冷房かけすぎ。
ぐるるるる〜っと来ても、トイレ行きたいとか言えない年頃だし性分だし、
ほんとにもうあれは己との闘いの時間にすぎなかったね。
高校生になって電車通学になると、朝食をとって電車に乗ったあとに
必ずお腹が痛くなるので、それもあって若干不登校気味だったのだ。
今となって思えば完璧な過敏性大腸症候群なのだが、
その頃は単にお腹が弱いのだとしか思ってなかった。
(後に検査で実際に腸の動きがにぶいことが判明)
そしてそれが物凄く嫌だった。
長距離移動とかね、もう恐ろしかったですよ。
大学を卒業して働くようになっても、朝の電車は怖かった。
一度、あまりのお腹の痛さに冷や汗が出るどころじゃ済まず、
目の前が真っ白になって何も見えなくなったことがあった。
フラフラになりながら途中下車して、駅のベンチで
視力が戻るまで呆けていたこともあった。
生理痛もね、何が嫌ってお腹壊すことですよ。
小学生のとき同い年の体格のいい子たちはさっさと生理が来て、
生理がある子たちだけで「もう〜ほんとやんなるよねぇ〜」とか
トイレで話してたのを聞いて、
「かっこいいなーわたしも早く生理になりたい」と思っていたもんだが(生理になる!?)、
こんなに痛いもんならさっさとあがってくれていいよ。
そんなわたしの強い味方が、正露丸だった。
糖衣錠になる前からお世話になってます。
もうほんと、魔法の薬です。
何度危険な場面で救われたことか……!
もちろん、今年の夏にタイに行ったときも持参しました。
持ってるのと持ってないのとでは、はるかに心の余裕が違う。
ところが、この正露丸信奉者のわたしが、
なぜピンクの小粒に手を出すことになったのか。
便秘薬なんか飲まなくても常に満員御礼、花びらフル回転だったわたしなのに、
なぜ無理じいをすることになったのか。
それは一にも二にも、このデリケートすぎる腸がいけないのだ。
わたしの腸は基本的にデリケート。
いい歳になった今でも、便意をもよおすのは朝食をとった1時間から2,3時間後。
そう、ちょうど電車通学をしていたときに、お腹が痛くなった時間だ。
その時刻になって寝ぼけてた腸がやっと動き出すので、だから痛くなったのだ。
ということは、わたしの便意もよおし推定時刻は、毎朝9時〜11時の間と見られる。
なぜそんな時間に通学電車に乗っていたのかという
初歩的な疑問はさておき(遅刻だからに決まってます!)(偉そうに言うな!)、
その推定時刻に安全で、清潔で、人がいないという
3つの黄金条件(デリケートなわたしの腸はトイレをも選ぶのだ)を兼ね備えた
素敵なトイレに、余裕を持って(ここも重要)行けなかったのが、
すいちゃんフルスロットルの原因だったのだ。
そして時は流れ、30代も目前になり……
別に黄金条件を完璧に兼ね備えたトイレでなくても行けるようにはなった。
なったのだがしかし、便意もよおし推定時刻だけは変わらなかった。
そして大変残念なことに、それは一日に一回しか訪れないラッキータイムなのだ。
それを一年前、寝たきり生活だったときにタイミングを崩してしまった。
昼過ぎまで寝てしまうということは、もちろんラッキータイムを逃すことになる。
毎日寝たきりだったので、一日逃し、二日逃し、三日逃し……
としているうちに、当然腸の中には不純物がたまっていった。
出してはいないけど、食べてはいたからね。
もうここまで来ると、花びらも回転しないもんらしい。ただたまっていく一方。
でもときどき、「出してよーぅ」と腸の中から訴える声が聞こえるのだが、
その悲願の声は激しく響くものの(ほんとに激しい。ほんとに痛い)、
「もう出さないって決めたから出さないの!」とふくれ面を決め込む
わたしのデリケートすぎる腸は、頑として訴えを却下し続けたのだ。
寝たきり生活が原因なので先生に相談すればいいことなのだけど、
やっぱりこんな話は男の先生にはなかなか言いにくい。
それに病院の下剤はものすごそうだし、下剤はクセになるといけないらしいし、
何より下手したら浣腸を打たれる危険があった。
盲腸で入院したとき浣腸された経験のあるわたしは、それだけは避けたかった。
あれは精神的にも身体的にも辛すぎる(でも病院はすぐ浣腸するんだよなぁ……)。
というわけで、ピンクの小粒の出番となったわけ。
といっても、まだ今日を含めて2回しか飲んでない。
これは最後の切り札としてできるだけ使わないようにしてるのだ。
最近は朝起きてから家にいることが多いので、
ちゃんと推定時刻内にミッションを遂行できるんだけど、
どうしても朝からデイケアに行くとラッキータイムを逃すし、
週末は週末でお昼まで寝ちゃって、やっぱり逃してしまう。
そんな調子で3、4日経つと、満を持してピンクの小粒が活躍するわけだ。
しかしその威力は凄まじい……。
今日なんかいったいトイレを何往復したかわからない。
ぎゅる〜ぐるるる〜とか、え、ドリフ? みたいな音まで立ててくれる。
なんだかお腹だけ別の生き物になったみたいなのだ。
トイレへの往復を重ねてゆくうちに、体が衰弱していくのがわかった。
痛い。物凄く痛い。でもお腹はぺこぺこで、今すぐ何か食べなきゃ倒れるー
てなくらいに衰弱していた。
なんとかスキを見て昼食をとり、ご飯を一合もかっ込んだものの、
またその後も何回かトイレにお邪魔したせいか、
夕方頃に計った体重は朝のそれと1gも変化がなかった。
ピンクの小粒……有能すぎるあんたが怖いぜ……!
とまぁ、終始汚い話で申し訳ありませんが、
デリケートすぎる腸のせいで人生のほとんどを苦労して過ごしてるっていうお話でした。
ところが生涯の伴侶に選んだのが、
「腹ん中に土管通ってんじゃないの!?」と言いたくなるほど、
食ったら出す、という単純明快な人で、彼の中にあるのは
「お風呂入ったあとにトイレに行くのはもったいない」
という概念のみなので、
このニュートラルな感情が果たして理解してもらえるのか、
大いに悩むところであります。
わたしとしては、
一生背負ってく問題なんだ。
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