vendredi 22 juillet 2005 09:23
ヴェルサイユの模様をクアラルンプールからお届けします
catégorie: パリ、みつけた。J'AI RETROUVÉ DES TRÉSORS À PARIS!
さて最後の一日はまずExelmans近くのカフェでpetit déjeuner。

これで一人4.9ユーロ。コントルスカルプ広場の半分の値段なんですが…やはりあそこは観光地価格だったのだなぁ。
食事しながらしばらく会っていない友人や家族にハガキなんぞを書きました。カフェの中にTabacがあったので切手を買って目の前のポストに投函。10枚ほど綴りのハガキだったのでTabacのマダムにハサミを借りたら、なんだかとてもご機嫌よく接してくれました。ほんとフランス人は気分屋さんだなー。言葉がわかんなくてうだうだしてると不機嫌だけど、ちょっとフランス語で話しかけるだけでもう上機嫌。でもこっちも気分がよくなりますよね。
ExelmansからJavel André Citroënへ出て、そこからRERでVersailles Rive Gaucheへ。

パリ滞在の大締め、ヴェルサイユへとやってきました(ほんとはモン・サン・ミッシェルも行きたかったのですが、諸事情により断念しました。くそぅ)。前日は薄暗く曇り肌寒いほどだったのですが、この日は素晴らしい快晴! でもヴェルサイユはいつも風が強いんです。あれだけ広大で遮蔽物もないのでは、風も吹き放題なのは納得ですが。
一日パスポートを買う列が尋常な長さではないので、宮殿と庭園のみのチケットを購入して、いざ中へ。オーディオガイドも借りました。

5年前に来たときに比べてオーディオガイドが進化してるんですよ! 各部屋に番号があり、ガイドのその番号を押すと解説が流れます。やたらと舌足らずな男性の声でしたが、こういうのってどんな職業の方がやるお仕事なんでしょうねぇ。声優さんとかですかね。
わたしはヴェルサイユはもうマニアかっつーくらい観に来ているんですが、mon mariはその豪華さに浮かれまくりでしたね。でも残念なことに、鏡の間が一部修復中だったのです。

写真ちょっとブレてますが、こんなさみしーい感じになってました。

でも半分くらいは健在でしたよ。あーステキ。ヴェルサイユに住みたい。わたしの一番のお気に入りは王太子妃の部屋。えぇっとこの王太子妃はあのマリー・アントワネットではなく、ルイ15世の嫡男だった王太子ルイの妃のことですね。もぉぉ~、乙女チックなお部屋なんですよぉぉぉ。


この室内の装飾とシャンデリアの可愛らしさ! わかってる、この人はわかってる、そんな気がしました(何を?)。
あとは、この権力を欲しいがままにしている感が全面から溢れ出ている絵も好きですね。

オリンポスの神々に例えられたルイ14世の一族です。Le roi soreil(太陽王)とまで呼ばれるっていうのは、ここまでやってもいいもんなんですねぇ~。すげぇ。
mon mariがお気に入ったのは地球儀です。

正確な物らしいですよ。変な形のニッポンが載っています。あぁ、どうでもよかったんだねぇ、そんな極東の島国なんて…。
オーディオガイドに導かれるまま部屋を進んでゆくと、世界中からのたくさんの観光客の中に一人、異彩を放つ日本女性がおりました。その身にまとうのは…ピンクハウスです。まぎれもなくピンクハウス、フリフリのフリフリです。そして化粧っ気のない顔立ちに眼鏡、長い黒髪。真剣に、じっくりと、一瞬も逃さずシャッターを切っています。ベルばらファンなのかヅカファンなのかの判断は難しいところですが、彼女になら「今日のベルサイユは大変な人ですこと」と話しかけても、理解してもらえるどころか、大げさな身振りで高笑いすらしてもらえるのでは、とまで期待を膨らませてしまいました。あぁ、またマニアックなネタを。すみません。
宮殿の窓から見える庭園に早くも心を奪われていたmon mariを引き連れて、いそいそと屋外へ。庭園を廻るにはpetit train(5.10ユーロ)や馬車(貸し切り45ユーロ)もありますが、mon mariのたっての希望でカートをレンタル(一時間20ユーロ)。ブッブーと出発です。

プチ・トリアノンやー、

グラン・トリアノンを観てー、

ご機嫌のmon mariに比べて、「暑い。疲れた」と不機嫌なわたし。感情の素早い変わり身もフランス人に追いついてきました。
カートを返して少し徒歩で散策。

噴水が出てなかったんですよー。何で? お天気がいいと虹も見えてすごくキレイなんですよー。
お花畑も相変わらずとってもキレイでしたが、

こんな寂しい風景も見えてしまいました。そりゃーあちこちにゴミがポイ捨てされているパリですけど、それは生活の中で必然的になるわけであって、こういう観光名所は別じゃないですか、マナーと一緒に異国の文化も尊重しましょうよ。ただの見せ物ではないんです。
とまぁ、今は思い出しながら憤ってるんですけど、そのときはそんなに気に留めることもなく帰路へ。Passyに出て先日ユーゴたちとお散歩したコースを歩きながら何となくPassy Plazaへふらりと。そこでついH&Mに入り、予定外のSoldeを楽しんでしまいました。わたしは体がプチサイズなので日本ですらなかなかサイズをみつけるのが大変なのですが、こっちでは40サイズ以上が普通でしょ。本当に苦労します。むしろ子供服を買うべきなんでは、と思うくらいです。しかも閉店ギリギリで早く帰りたいパリジェンヌの店員さんたちにプレッシャーもかけられ、焦る焦る焦る。しかしなんとか滑り込みで2着購入できました。

H&Mって元々安いのにワンピースは50%オフの15ユーロほど、パンツに至っては値札がついていなく、値段を聞いたら店員さんがすでに値下げされている値札を持ってきて、そこからさらに70%オフにしてくれて、なんと2ユーロほど。日本では石原さんがフランス人は計算ができないとか何とかおっしゃって問題になってるようですが、この場合は計算がどうこうより、とにかく早く帰りたかったんだろうな。んで、深く考えなかったんだろうな。得しました。
お店に入って突如目の色が変わったわたしに呆れながらもmon mariは、「男の人ってどこの国も同じなんだな」と、パリジェンヌの買い物に「もういいだろー」と言いたげなパリジャンの姿を見て共感を覚えたそうです。
パリ最後の食事はLa muette近くのお店で。わたしはロティを。

mon mariは最後に肉肉肉! とリブロースをいただきました。

うぅ、こんな肉肉しい肉、よく食べれるなぁ…(元肉嫌い)。dessertにはMystèreを。

シナモン嫌いのmon mariは食べれませんでしたが、わたしはとってもおいしかったー!
これでパリ滞在の全日程が終わりました。明日は早起きしてCDGに向かうだけ。留学したときもそうだったんですが、ちっとも日本に帰りたいと思わない。食文化も生活様式も(トイレも虫が侵入さえしてこなければ大抵は問題なしです)、何も障害のあるものがない。日本では面倒な家事も、こちらでは楽しくできたし…。
やっぱりそれはここがパリだからかな。わたしが外国人だから新鮮に感じられるだけかな。もしもパリで仕事をして税金まで納めるような根付いた生活をしたら、やっぱり東京にいるのと同じように些末なストレスが出てくるのかな。
パリ生活が進むにつれて、ずっとこの街にいたいという気持ちが次第に強くなってゆく。でもその反面、それが単なる夢でしかないこともよくわかっている。毎晩疲れてぐっすり眠る、その刹那、わたしは自分が何ができるのか、何をやりたいのかを深く考えるようになっていた。
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