jeudi 21 avril 2005 07:05
どうしてこんなことになってしまったんだろう
catégorie: 万年思春期的思想
幼稚園のとき、同じ名前のお友だちがいた。
お互いに「めぐちゃん」「めぐちゃん」と呼び合っていた。
駅から少し奥詰まった住宅街に両親と兄と暮らす彼女の家に、
遊びに行った記憶がある。
兄同士も同い年で、それでさらに仲が良くなった。
彼女の家では幼稚園児らしい遊びをした気がする。
ぬりかえとか着せ替えかな。どっちもすごく好きだった。
その後、中学に上がったとき、彼女と再び同じ学校になった。
6年後に再会した彼女は、なんだか…
うまくは言えないんだけど、とても下品になっていた。
汚い言葉や汚いことをして、みんなに
「おまえ最悪ー」と突っ込まれると、乾いた笑いを返していた。
なんだか、昔と印象が違うな、とは薄々思ってた。
幼稚園のときは、もっと普通の、おとなしい子だったはずなのに。
中学の3年間もずっとお友だちで、部活も一緒だったけど、
家に遊びに行くようなことはなかった。
わたしが彼女に限らず、あまり友だちと親密になりたくなかったというのと、
なんとなく彼女が何を考えているかがわからなかったから。
そしてそれから数年後、
地元で同窓会のようなものをやったとき、彼女の噂を聞いた。
わたしたちには共通の友人がいて、わたしはその子とは小学校から一緒だったんだけど、
暗黙の了解で学内の権力者であり支配者であった彼女を、
わたしはぜんぜん好きじゃなかった。
でも彼女は言った。昔と変わらず、人を見下すような物言いで。
「あいつ、高校んときからバイトしてた中華料理屋で、
店長にやられちゃって、子供できちゃったんだよ!」
それから、彼女をバカにするようなことを言ったように思う。
本人はその場には来ていなかった(妊娠中で来れなかったらしい)。
なんてことになってしまったんだと、とにかく驚いた。
でも、それも日々を過ごすうちに、すぐに忘れてしまっていた。
それからまたしばらくして、たまたま地元に帰ったとき、
走っていく子供を追いかける彼女と遭遇した。
「あ!めぐちゃん!」と、めぐちゃんは話しかけてきた。
グレーのTシャツ地のよれよれのワンピースに足首までの黒い靴下、サンダル。
髪はおくれ毛が目立っていて、歯はスカスカだった。
ちょこまか動き回る男の子を見て、この子があの…と思うと同時に、
当時まだ20代前半だったはずなのに、あまりにもくたびれた様子の彼女が、
結婚すら頭になかった当時のわたしからすると物悲しすぎて、
まっすぐ顔を見て話すことができなかった。
でもこのときのめぐちゃんの笑顔は、幼稚園のときと同じもののように思えた。
そしてそれが、とても久しぶりだなぁと感じた。
今でもただ思うのは、
どうしてこんなことになってしまったんだろう、ということ。
結局彼女の真意を知ることはできなかった。
なぜ彼女は子供を生んだんだろう。
真意という点では、中学で再会したときすでにわからなかった。
小学校のあいだに、何があったんだろう。
再会してからずっと感じていたのは、
彼女がとても無理をしているように見えたってこと。
そこには彼女の意思は不在で、波長を合わせることだけをしてたんじゃないかと。
願わくば、子供を持つことが彼女がやっと手に入れた
幸福や安堵になればいいなと思う。
彼女の家には犬がいて、幼稚園のとき遊びに行ったときは、
そのわんこのお気に入りの木片(がじがじかじる)をお土産にもらって、
ずっと大事に持っていた時期もあった。
彼女の家に行ったという思い出を、幼いながらに大切にしたかったんだと思う。
今では通っていた中学校の周りを歩くと、だいぶ年下の後輩たちが、
昔と変わらずバカげた話をしながら下校している。
けれどその身に包むのは見知らぬ制服。
郷愁の思いは、それが彷徨う場所さえ見失っている。
Commentaires
二人居るところに「めぐちゃん」って呼んだら、二人共返事して、どっちやねん!ってことになりそうな感じですね。
通ってた学校の制服変わると、なんか寂しい。部外者にされた気分だ。
引越し無事完了したそうで、
お引越しおめでとうございます
彼女は「た○めぐ」と区別して呼ばれてました。
うちの中学はまさに昔の桜中と同じようなだっさーい制服で、ていうか校章も桜だったし、
でも桜中が変わったように、いつのまにか今っぽい制服に変わってました。
屋内プールとかもできてるしさー。損した気分よ。
あ、ハガキ届いたみたいだね。ぜひ遊びに来てくださいね。
引っ越し祝いは現金でいいですよ(うそ)。