samedi 06 décembre 2008 13:02
子連れのお出かけは刺激に溢れている
catégorie: 人を育てるということ > 育児雑念
①怒りんぼ母姉
タワー下広場で遊んでたときのこと。
ずーーーーーっと怒ってるお母さんがいた。
その子供は、トマと同じくらいかなー。体はトマより「つまってる感」があるけど、行動や運動機能を見ると、少し下くらいかな…という感じ。
本人は楽しく遊んでるんだけど、お母さんは携帯で写真を撮りながらずっと、
「アンタは一人で降りられないでしょ!」
「後ろにお友達いるでしょ!」
「もーぜんぜん、写真撮れないじゃない!」
と、怒っていた。
そんなに怒らなくてもなぁ…ていうか、どれも怒るようなことじゃないと思うんだけどなぁ…。
あげく、他の子に自分の子がガシガシ蹴られてるのに、
「ほら! 邪魔なんだって!」
と言って、怒って手を引っ張って連れてく始末…それは怒る相手を間違ってやいませんでしょうか…。
「あーほんと、ああはなりたくないな…」と思って見てたけど、ふと見たらトマもドン引きで立ち尽くしてた。子供ながらに感じるものがあったか。
ああいうお母さんと比べると、わたしは本当に怒らない方だなーと思う。
あんなにずっと文句言ってたら、心が荒む気がするし…きっとあのお母さんは、悪循環になってるな。
だいたい、ああいう怒り方をするから、子供も「キー!」ってなるんじゃないのかなぁ。そりゃ逆ギレしたくなるでしょ、あんなの。大人だってそうだよ。
やっぱり育児の基本は「怒鳴る」じゃなくて、「静かに諭す」だなぁ、と感じさせられた出来事でした。
その子には小学生くらいのお姉ちゃんもいたんだけど、お姉ちゃんがまた、お母さんとまったく同じ口調で弟に怒るの。
ほら、悪循環。
②いじわる兄弟
で、上の子を蹴ってた子がまた…その子は3歳くらいで、5,6歳くらいのお兄ちゃんもいたんだけど。
二人で結託して、トマにいじわるをするの。
叩いたり、座ってるトマの隣りでわざとぐいぐい肘で押し込んだり、段差の上から突き飛ばそうとしたり…。
あんまり危なそうなときは、さすがに「いじわるしないでね」って言ったけど。
お兄ちゃんの方が悪知恵が働く年頃で、なんとかしてトマにいじわるをしようとしてるんだけど、一度わたしに注意されてからは、チラチラわたしの方を見てた。
悪いってことがわかってる顔だな…しかし、「わたしはおまえを監視してるぞ」って雰囲気を醸し出すことで、それ以上の被害は避けられた。
空気を読める年頃になると、目力も効くもんだな。
こういう子たちの親って何してんだろーなー、注意しないのかなーと思ってたら、両親揃ってさらに下の子(全員男の子)を抱いて、ビデオ録ってた。
ちゃんと躾が出来ない人は、いたずらに子供を増やすさないでほしいなー。
性欲に歯止めをかける理性もないから、躾もできないのかもしんないけど。
④のんきなトマ
そんないじわるをされても、一切トマは動じなかった。
泣かないしキーとかも言わないし、やり返しもしない。
わたしのところへ戻って来ることもせず、ただボーとした顔でいじわるをやり過ごすと、また普通に遊んでた。
大物なのか…鈍いのか…(鈍そうだ…)。
そんなトマの後をついてくる、中東系の男の子がいた。トマより少し上かなー。
浅黒い肌にクリクリの真っ黒な巻き毛で、紺のピーコートを着たおしゃれさんだった。
お母さんもスタイリッシュなべっぴんさんだったけど、あちらの言葉で話されてたので、わからなかった。笑顔だけ交換しといた。
その子は帰り際、トマに「バイバイ! バイバイ!」と、いっぱい手を振ってくれて、かわいかった。
こういう社会の縮図のような場面で、いろんな人がいて、いろんな思いをする中で、仲良くしようとしてくれる人がいるっていうのはありがたいし、トマの自信にもつながるだろう。
そう思えた出来事でした。
(ただ、相手が外国の子だったから、とかじゃないよね…もしそうなら母子してますます、この国に住みにくくなる…)
⑤オッサン!!
帰りのバスで、オバハンには珍しく(失礼)ベビーカー固定座席を譲っていただき、感謝して座らせてもらったのだけど、降りるときトマを抱いて片手でバギーを下ろしたらやっぱり倒れて、でも焦らないようにトマと「あ〜あ〜」とか言ってたんだけど、後ろで降りようとしてるオッサン、よけてやがんの!
トマ抱いたまま荷物拾って、バギー立たせ直すあいだ、降車口で黙って見ながら終わるの待ってたよ。なんだそれ!
100兆歩譲って、「なんでオレが手伝わなきゃいけないの」と思ったとしても、ただバギー立て直すだけで、あんたも後ろの人たちもさっさとバスから降りられるんだけど。効率って考えたことある?
こんな世の中に子供産んでやったわたしって偉いな、と思ったよ。
「手伝ってもらうのが当たり前はよくない」って考えの日本人て、多い気がする。
してもらう方より、してあげる方に重きを置いて考えるんだ、この国の人たちは。見返りを求めないと、何もできないのね。
弱者に手を貸すのは当たり前だと思うんだけど。当たり前だと思えないから、いつまで経っても精神的バリアフリーが進まないんだよ。
欧米ならキリスト教的見地がこういう考え方を作ってきたけど、日本ではどうして育たなかったのかな…。
日本では、法令化でもしないといつまで経っても、席を譲ることが自然にはならないと思ってる。
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と、トマと二人でのお出かけは、常に刺激に満ちあふれています。
育児中の人間は、誰でも思想家になれる機会があると思うわけです。
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