lundi 01 décembre 2008 18:31
参観日・秋編
catégorie: 人を育てるということ > 観察記録

ここにマスクをして、目だけ出せば完成。
「はーい、新しい先生でーす」と紹介されて早生まれグループの保育室に入ると、いたいたトマくん、やっぱり一人で遊んでた。くまさんのぬいぐるみと遊んでた。
1歳児クラスでも、2歳を超えた子たちはもう交わって遊んだりするけど、早生まれグループの子たちはまだ、みんなで遊ぶって感じじゃない。それぞれが好きなことをしてる。
それでも、たいていはある程度かたまって遊んでるけど、トマはガチで一人。まったく離れたところで、まったく別のことをしていることが多い。
では、本日の保育内容を、順を追って観察。
★電話ごっこ★
長方形の積み木をみつけ、電話ごっこを始めたトマ。
家と同じ調子で、ずーっと喋り続けている。ときどき「エェッ!?」と大声を出すので、「トマくんは何を驚いてるんだろうねー」と、先生が離れた場所で、他の子に話しかけたりしている。
でも、徐々に他の子たちも電話ごっこを始め、ついには全員があちこちで話し始めた。
それでも、みんなは先生に向かって話していて、「パパー」「あ、パパと話してるのー」とかいうやりとりがあるのに、トマは依然、一人で窓の外を見ながら通話中。窓の外をよく見てるのは、鳥が見たいからみたいだけど。
みんなの中でブームが終わっても、一人でまだやってた。
★ホールへ移動★
今日はお天気が悪いので、ホール遊び。
移動するとき、先生がトマと仲良しの双子の片割れくんに「『トマくん一緒に行こう』って、手つないで来て」と言うと、一人でみんなが散らかしたおもちゃを片付けているトマのもとへ行って、手をつないでくれた。
早生まれの中でもさらに2つにグループが分かれていて、それぞれ担任がついてるんだけど、各グループでそれぞれ仲良しというか、バランスのいい子同士を2人組にさせるようにしてるらしい。
アウトローだが基本、素直なトマはお手々つないで、ワンワン(四つん這い)で階段を降り、ホールへ。
★ホール遊び★
段差や一本橋などが設定され、みんな思い思いに挑戦しているが、トマはここでも一人で窓に張り付いて、外(1階のテラス)を見ている。
少しすると、やっとみんながやってることに気付いたのか興味がわいたのか、先生と手をつないで段差を上り下りしていた。
階段で慣れてるので段差は問題ないものの、一本橋にはびびり気味なようだ。
「やりたいんだけど…でもちょっとコァイ…」と腰が引けていて、ときどきズルしてた(片足を床について歩いたり、途中から乗ったり)。
ところが、突然ホール中を「パッペーーーパッペーーー」と言いながら、一人でぐるぐる走り回り出した。すごく楽しそうに。
「『パッペー』って何だろうね、『待ってー』かなー?」と、他の子に話しかけつつ、好きに走り回らせてくれる先生。
そして、またつられて同じように走り回り出す他の子たち。ホールは一気に大運動会に。
そんなブームを尻目に、途中でドアを開けて帰ろうとするトマ。
その後、先生が玉入れを持ってくると、みんな一斉にそっちに流れて行ったが、思い出したかのように再び「パッペーーーパッペーーー」と言いながら走るトマ。
みんなが玉入れに夢中になり、盛り上がり始めたので、初めてそのブームに気付くトマ。
でも、みんなでキャーキャー奪い合う中に入れず、一歩引いたところで微笑んで見守るトマ。
「トマくん、そこにあるよ」と先生に言われて、少し離れたところにぽつんと落ちてる玉を一つだけ拾えたトマ。
でも、みんなの壁がなくなるまで、ニコニコしながら玉を持って立ち尽くすトマ。
先生に「トマくんどうぞー」と言われて、やっとカゴにポイと落としたトマ(もはや玉入れじゃない)。
己の力を思い知ったのか、また一人「パッペーーーパッペーーー」と言いながら、さみしく走り回るトマだった。
★引き車★
保育室に戻ってお茶を飲んでから、今度は箱に赤いギンガムチェックの布をかけ、紐を通した引き車を引いて遊ぶ。
みんなはくまさんのぬいぐるみを乗せて楽しそうに引いてるが、トマの車はからっぽ。でも楽しそうに引いている。
「トマくん、くまさんあっちにいるよー」と先生に言われたので、素直に取りに行って乗せるものの、箱から手足がはみ出したくまさんは、土左衛門のようになっている。でも気にせず、ランランで引いて歩くトマ(そして、吹き出さんばかりの新しい先生たち)。
「くまさん、はみ出ちゃってるから」と言って、先生はきちんと寝かせてくれた。そしてトマにお布団を持ってくるように言い、緑の小花柄の掛け布団を持ってきたトマは、くまさんにかけてぽんぽん叩きながら、「ネンネー」してた。
★お着替え★
2人ずつお着替えが始まったけど、トマは最後まで一人で好きに遊んでた。
「トマくんの番だよー」と言われて、やっと先生の前に来てお座り。
他の子たちは自分でズボンやオムツを脱いでて驚いたけど、先生もトマには手伝ってあげてた。最近やっと、自分でズボンを上げる仕草をするようになったばっかだからなー。
脱いだ服は自分で、自分のマークのカゴへ。このへんはみんな、保育園の子はきちんと教育されてるな。
ところで、トイレに連れてかれる子もいたんだけど、トイレトレーニングってどうなってんのかな…見た感じ、2、3月生まれの子は連れてかれなかったようだけど(トマももちろん行ってない)。
★パズル遊び★
テーブル席に移って、今度は木のパズルで遊ぶ。車の絵のパズルは、男の子たちには人気みたい。
でもトマは、家でこういうのをやらせたことがないからか、あんまりできてなかった。わかってないというか。
本人は楽しそうに車を両手に持って、何か言いながら遊んでたけど。
今後、ちょっとやらせてみた方がいいかな…。
★自由遊び★
給食を待つ間、自由に遊ぶ。
が、眠くなってしまうトマ(走りすぎだよ)。
勝手にオムツ替え用の布団で寝転がり出したので、先生がお昼寝布団を出してくれた。
即、そっちに移動してゴロゴロするトマに、「休憩終わったらまた遊んでねー」と声をかける先生。
すかさず、双子の片割れくんが隣りで寝始めた。ゴロゴロしながら微笑んで見つめ合い、何かを話す2人。
そして、またもや他の子たちも寝っ転がり始め、全員ゴロゴロ遊び始めた。トマってカリスマ性あるな…。
でも、徐々に先生が他の子たちを膝の上に乗せて遊んだり、パンパンパン屋さんをやり始めると、みんなはそっちに夢中になり出し、片割れくんも「ぼくもー」と行ってしまった。
少しも動じずに好きなようにゴロゴロしてたトマだったけど、多少スッキリすると、なんだか楽しそうなブームがあることに気付いて、照れながらも先生に催促していた。
遊んでもらって満足した彼は、また思い出したかのように、部屋の隅で電話ごっこをしていた。
★給食★
まず、順番に手を洗う。細かいことなんだけど、何でも必ずトマが最後なんだよな…。
メニューはカットされた食パン2切れ、野菜スープ、干しぶどうとさつまいも、カレー味の豚肉、ブロッコリー。
さっそく、黙々とパンのみを食べ続けるトマ。2切れペロッといくと、干しぶどう、さつまいもと食べた。スプーンは、やっぱり右手に持たされてた。
スープはスプーンですくって飲もうとして、先生に「お椀を持って飲みなさい」と言われていた。
予想通り、豚肉とブロッコリーを残して終了。エプロンとお手ふきタオルは、また自分で自分のマークのカゴに入れた(ここに入ってるものを、お迎え時にわたしが持って帰る)。
まぁでも、よく食べた方だと思う。終始きちんと座って、汚しもせずに食べられたんだから、優秀だろう。
前回の参観でも、給食時は先生がトマの脇にスタンバってたけど、まだトマが一番介助が必要なのかな…。
★お昼寝★
早生まれグループの保育室は午睡室を利用してるので、部屋へ戻るとすでにお布団が敷き詰められていた。
上の服だけ脱がされてTシャツになると、脱いだ服を律儀にまた自分のカゴに入れに行こうとして、「お洋服はお布団の下でいいんだよ、また後で着るからね〜」と言われるトマ。
窓際の端っこが、トマのお布団だった。隣りは、仲良しの双子の片割れくん。
うれしそうに横になると、黙って寝始めた。
参観はそこまでで、わたしたちは先生に促されたので、午睡室のドアを閉めようとすると、先生は「あ、開けておいていいんで」と言って、奥で不安そうな顔をしてる子たちに「大丈夫だよー、見てるからねー」と言っていた。
そっか、不安になっちゃう子もいるんだ、悪いことしたな…トマは入園初日から普通に寝られた子だから、何も考えてなかったよ。ごめんね。
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わたしには今、高校生くらいのいとこがいるんだけど、その子の誕生日にトマは生まれた。
その子が幼稚園や小学校に上がるとき、叔父夫婦は「やっぱり心配だよ、早生まれだから…」と言ってて、でもそのときは意味がわからなかった。
「4月生まれの子とだと、1年近く違うし…」と言われて初めて、「あーそっか、そりゃ差が出るよなー」と思ったくらいで、「ふーん、そーゆーもん?」程度にしか思ってなかった。
自分が妊娠し、予定日が3月ってことで、だいちゃんが「早生まれは損説」を話し始めて、やっと「まぁ、一理あるなー」と思った。
わたしは女子だからね、女子は大人になると早生まれの方がお得、みたいな風潮がある(実際はそんなことないんだけど)から、損だなんて思ったことなかったので。
でも一理は一理で、真理ではないから、あまり気にしてなかったんだけど、妊娠中からmixiの3月生まれコミュニティを見てると、思った以上に、早生まれに対してあれこれ言う人ってのはいるもんなんだなーと知った。
「早生まれはかわいそう」とまで言われて、憤慨してる人もいたし…。
たいていの早生まれの人の場合、自分が物心つく前に差はなくなってるものなんだと思う。だから、自分は何とも思わないことが多い。
だからやっぱり、気にするのは成長を見守る側(多くは親)なんだろうな。
トマみたいに、低月齢のうちから集団生活に入れてしまうと、確実に差は出る。それは当たり前。なにしろ、0歳児クラスの上の子の方が、月齢が近いんだものね。
物心がついても、その差を何度も自覚するような機会があったら、確かに自信を揺るがす原因の一つになることもあるかもしれない、というのはよくわかった(それを極論として、「卑屈になる」って言う人がいるってことも)。
でもそのために、公立保育園ではグループを細分化して、複数担任制を取ってフォローしてるんだろうけど。
ただ、無認可とかだと、そこまでお金をかけられないっていう問題もあるだろうな…みんながみんな、フォローしてもらえる子供じゃないっていうのが、今の日本の現状なのか。
ま、逆に日本でもインターナショナルスクールだと、8月生まれの子が不利になるし、どんな国でも、誰かしらはそういう境遇にいなきゃいけないことなんだけど。
そういうもろもろを考えた上で、うちのトマスンですけど。
どう考えても、早生まれ関係なくない?
トマはクラスで下から3番目くらいなので、トマより遅い生まれの子もいるけど、いたって普通に遊んでるもんね。
早生まれグループの中でもそれなりに、おもちゃの取り合いになって叩いたり、喧嘩になったり、わがまま言ってぐずったりする子もいて、ちゃんと人間だなぁ、社会が成り立ってるなぁと思ったけど、トマだけだもんねー自由人は。
もう面白いくらいに、だいちゃんとわたしの子だよ、あんたは…。
車が好きで、動物が好きで、音楽が好きで、お片付けも好きな几帳面で、手が汚れるのが嫌いな神経質で、何でもやりたい気持ちはあるけどビビリで、みんなが一斉にやってると引いてしまって、でもほんとはちょっと交ざりたいなーと思ってて、おもちゃを奪われてもボケーとしてて、でもほんとは気になってるから、奪った子が飽きてポイしたらまた拾って遊んで、突然ブームを作り出すカリスマ性があって、すごく素直でまじめで異常に聞き分けがよくて、体も痩せっぽちで、みんなと張り合えるのは身長だけ。
というのが、トマという子供です。
やっぱ早生まれ関係ないよ、嫌ってほど自分たちが反映されてるなーと思うもん。
それでも、自分の子供がトマでよかったよ。面白いから。
ただ、今はいいけど、これからどうなるんだろうなぁ、この調子じゃ…。
双子の片割れくんが気にかけてくれるのはありがたいけど、いつまでこうやって、理解を示してくれる人間が周りにいてくれるだろうか。
学校も、進級が進めば進むほど、生徒一人一人をきちんと見てくれる機会は少なくなるだろう。
わたしたちが、きちんと理解を怠らないように努めなくちゃなぁ…。
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ところで、上の画像をトマに見せて、「この間、こういう新しい先生2人、来てなかった?」と聞いたら、「セン、セー」と返すだけだった。
前回から5ヶ月経ってるし、今回は2人だから、さすがにバレるかなーと思ったんだけどなー。
やっぱそれだけ、周りはどうでもいいんかねぇ。
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