わたしは、少し前のことを思い返すべきなんだ。

最近のわたしは、ルーズなだいちゃんにイライラすることが多い。
何度も同じことを言わせる。何度同じことを言ってもダメ。
そんなだいちゃんに、イライラしてばかりいる。

でも、思い返せ、わたし。
だいちゃんと一緒にいるようになってから、だいちゃんのルーズさに何度も救われたことを。
自分が至らないために注意されたり怒られたりして落ち込んでも、だいちゃんがひとこと、「別にいいんじゃない？」と言えば、「そっか、そうなのか、いいのか」と、気が楽になったじゃないか。
必要以上にいつまでも些細なことを引きずってしまいがちなわたしが、すごく救われた気がしたじゃないか。
「気にしないで」とかじゃなく、「別にいいんじゃない？」「大丈夫じゃない？」と言うだいちゃん。
あの頃はそんな不確かな言葉に助かった気がしてたんじゃないの。それは幸せなことだった。
今になって、「何を根拠に！？」とか、憤っていてはいかん！

わたしは元気になった。
元気になるにつれ、できることも増えた。もう非難されることも滅多になくなった。
だからこそ、だいちゃんのルーズさに苛立ってしまいがちだが、思い返すんだ、だいちゃんのいいかげんさ、恥知らずさに救われた日々を。

彼のおかげでここまで、皮肉も言えるほどになったのだから。