バスケ後、おうちで夕飯食べて、のんびりソファで亀田→PRIDEと観戦中（や、ほんとはわたしは、手塚治虫マガジンのバックナンバーを読破してたんだけど）、だいちゃんが「まじで」と、突然つぶやいた。
彼の視線の先を見やると、そこには…

蛍光灯のまわりを、せわしなく一匹の虫が飛び回っていた。

おぉぉぉぉぉい。うちは4階だぞ。窓なんて開けてないぞ。
まさか！　まさか、本当にヤツらがエレベーターに乗って上ってきたんじゃ…あぁ！　都会の安全神話は崩れた、こんなに清潔を心がけてきたのに、もうこの家も足の多いヤツらに浸食されてしまうんだぁぁぁ〜！

と、パニック状態で一気に悲観的な考えは駆け巡り、目をつむり両手で耳をおさえて、「早くなんとかしてェェェェェ！！（でも殺生はしちゃダメよ）」と、だいちゃんに託した。

だいちゃんはしばし考え込んでいたけれど、すぐイスにのぼってヤツをティッシュにつかみ、外に放したようだ。よく見てなかったから知らんけど。
「も〜、すいたんは純粋培養だなぁ」と言われたので、「そんなんじゃねんだよ、あたしは人一倍、虫が大っっっ嫌いなんだよゥゥゥ！！」と、力いっぱい叫んだのだった。


ところでヤツの正体はというと、今日の夕飯を用意していたとき、先日買ってきたサニーレタスの中身にくるまっていた、小さきものだった。
そのときは死んでいると思ったのでゴミ箱の底の方に捨て、レタスはしっかり洗って、主にだいちゃんのお皿にのることになった。いや、だって触れたと思うだけでやなんだもん…。

ところがヤツは死んでなかったようだ。
野菜室で冷蔵されていたため冬眠状態だったらしく、ゴミ箱でぬくぬくするうちに生命活動を再開し、結果、灯りに近寄ってきたというわけらしい。

うぅぅ、うぅぅ、ウゥゥ、考えるだけで意識がふっ飛びそうだ…。

そこまで突発的にわたしを恐怖のどん底に突き落とした足の多いヤツ、それは…