mardi,22,juin,2004 わたしたちはリバーサンクルーズという船に乗り込み、シンハーを飲みながら優雅にクルーズ。川の左手にワット・アルン(暁の寺)、右手にワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)が見えた。もっと進むとあの死体博物館のあるシリラート病院とシンハーの工場も見えた。サンデッキに出ると最初は川風が吹いていてとても気持ちよかったけれど、太陽が顔を出し始めるとものすごい暑さで、サウナ? 修行? と思わんばかりだった。 お昼は船内でまたまたビュッフェ。ますますセンスのない盛り方に磨きのかかるわたしたち。しかしだいちゃんが徐々にタイ料理に慣れ始め、おかわりに足しげく通っていた(タイカレーはまだダメらしいけど)。わたしはタイに来てからどの食事もおいしくて、「あーほんと来てよかったなー」と思ったけど、体重のことを考えると怖かった。 そして12:00アユタヤ到着。まずは車でバンパイン離宮に向かう。アユタヤはスコタイの次に興ったタイ2番めの王朝で、バンパイン離宮はプラサート・トーン王が建てた夏の離宮だそう。池の上に中華式やヨーロッパ式の豪華な宮殿がたくさんあって、中に入れるものもあれば入れないものもある。中華式の宮殿に入る時裸足になったら、大理石が熱を浴びて高温になっていて足の裏がやけどするかと思った。なお、この離宮内はノースリーブはダメ、サンダルはオッケ。宮殿内は帽子もダメ。 あまりにも広いので敷地内を走るカートを400B払ってレンタルして、原付しか免許を持ってないだいちゃんが運転に挑戦。しかし関西では無免許で乗りまくってただいちゃん、やはり運転が上手い。わたしは助手席でアイスを食べながらのんびり離宮の中を見て回った。 バンパイン離宮を後にして向かったのは日本人町跡。山田長政によって開かれたこの町は17世紀後半には約1500人の住民がいたらしい。小さな日本風庭園があり、日本の皇太子様が訪問した時の写真が飾ってあった。 そしてこの後はアユタヤ王朝時代のお寺の遺跡めぐりが始まる。巨大な涅槃像があり現在は尼寺になっているワット・ヤイ・チャイ・モンコン(ワットは「お寺」という意味)、何かしらの理由で(諸説があるらしい)菩提樹の根にはさまった大きな仏頭のあるワット・プラ・マハタート、王の遺骨を納めたワット・プラ・ラームやワット・プラ・スィー・サンペット、ビルマ(ミャンマー)軍に首や腕を切られた仏坐像が並ぶワット・チャイワッタナラムなどを回った。 昔はかなり豪華な造りだったらしいが、タイはビルマと28回戦争しており(ビルマがタイの宝を狙って攻めてきた)ながら2回しか勝っていなく、容赦なく破壊されていて今は廃墟になっているところも多い。 遺跡内には犬がたくさんいて、ガイドのポンさんの話では、「タイ人は優しいから殺さない。お坊さんが餌をあげている」から集まってきてるのだそう。 正直わたしはアユタヤは6年前に来た時とほとんど見る場所がかぶっていたし、疲れがピークに達していて歩くので精一杯だった。だいちゃんも相当疲れていたようだ。 そしてこれからやっとそうさんトレッキング。だいちゃんのタイ来訪最大の目的にもかかわらず、2人とも体力はあまり残っていなかった。そうさんの背中の上で同じツアーの人と素早く(ほんとに素早く!)カメラを交換してお互いに撮り合うのでいっぱいいっぱいだった。でもそうさんののんびりとしたリズミカルな足取りの振動は心地よかった。そうさんから降りるとスプラッシュマウンテンのように写真ができていて、Photoshopで加工してプリントアウトしてくれたものを300Bで記念に買った。タイのIT化がこんなところにまで・・・。 クタクタになりながらまだ日も沈まぬうちからホテルのレストランでタイスキの夕食。みんなでナベをつつくものと思っていたのに、取り皿に取って1人ずつ渡してくれたので写真を撮る機会がなかった(というかそんな体力もなかった)。タイスキ後のぞうすいは味が薄すぎてみんなしょうゆを足したいと言っていた。ウェイターさんたちはなぜか化粧をしていた。アイシャドウが濃かった。だいちゃんは食事のたびにシンハーを飲んでいるけれど、笑顔を見せる気力もないわたしはやめておいた。 さぁメシも食ったし帰って寝るか! と思ったらライトアップを忘れていた。夜になるとワット・プラ・スィー・サンペットなどがライトで照らし出されるので、それを見に行くのだ。正直疲れすぎて「もうムリ」と思っていた。でも行ったら行ったでやはり幻想的な美しさで、2回めといえど見る価値はあった。 帰りは車で1時間かけてバンコクへ。今日は一日中ほとんど日よけのない炎天下を歩き通しだったのでだいちゃんの腕は真っ赤、同じツアーの客たちも車の中でどっと疲れが出て、みんな爆睡状態だった。ところがわたしだけは薬が切れたのか疲れが限界点を超えたのか、まったく眠気がなく目は爛々とし頭は冴え渡ってブツブツと頭の中で喋り始めてしまった。おかげでバンコクまで一睡もできず、明日の朝に地獄を見ることになる。 |