mardi 13 décembre 2005 09:12
真冬のヴァカンス
catégorie: 12月のおパリ

月曜日のルーヴルは模写をしている人がいっぱいいました。
みなさん恐ろしいほどお上手です。

すんません、ちょっとブレましたが。
Chatelet構内では黒人サンタさんが渋い声でクリスマスソングを披露していました。
夜だったのでBonsoir,bonsoirて歌ってましたが、Hello,Helloと英語でも歌っていて、Nirvanaの"Smells Like Teen Spirit"かと思いました。
ていうか絶対意識してます。

それにしてもカキはんまい。
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わたしができないことを平気でやってのける種類の人たちがいる。
わたしが考えているほど、事は複雑じゃないのだろうか。
わたしにできることと言えば、ヘラヘラ笑ってその場をやり過ごしたり、
思ってもいないことを口に出してみたり、
いっそのこと全てなかったことにして、意に介さないふりをすることくらい。
でも、そのどれもをよしとできない自分がいる。
ていうのは、日本の話で。
こちらでは、たとえ旅行者だろうと、快適に過ごすためにはしっかりとした自己主張が必要で。
日本ではそれがどうにもできないわたしも、こちらでは難なくやり通せている。
それはもちろん、ここではわたしが外国人で、それも害のなさそうな東洋人の女の子で、かつ旅行者だからというのは大きい。
こちらではわたしのフランス語なんて、まだまだちっともだけど。
日本語の通じない日本に帰るのはもっといやだ。
日本にいると、なかなか自分のためには生きられない。
何かのために、誰かのために生きることが美徳とされてる日本では。
わたしがこの街で呼吸が楽になるのは、
自分の楽しみのために、自分で考えて行動できるからだ。
日本では目を留める余裕もない、小さなささやかなものを愛することが、ここではできる。
外国人の旅行者に許された特権。
それをこの短い滞在のあいだにも、できる限り行使したい。
旅を終えて日本に帰り、数少ないわたしを理解しようとしてくれる人、わたしが理解したいと思える人と、わたしの言葉で会話し、大切にするだけの力を蓄えるために。
寒い寒いパリでの、大事な大事なわたしのためのヴァカンス。
それが今回の旅なのです。
というわけで、明日、このサンジェルマンの街を発ちます。
Commentaires
後半読んで泣いてしまった。
毎日楽に呼吸して生きていけたら、そんな場所や人と暮らせたら、どんなに楽しいかしら。
〆鯖さんもストレスたまってますねー。
しかし自分で考えて行動した結果が必ずしも吉と出るとは限らないことを、先日、体で学習しました。
落ち着いたらご報告します。
相当な長文が予想されますが。
> 何かのために、誰かのために生きることが美徳とされてる日本では。
外国で長く生活をしたことがないけれど、こういうところってあるのかも、とすこし考えてしまいました。ときおりあらわれる窮屈感はこれなのかもしれないなぁなんて思いました。
ともあれ、カキはうまそうだー。
これ書いたときはなんかいろいろ考えてたみたいだけど、もうどうでもよか。
カキは、まじでうまいす。
もう一度食いに行きたいが、一人になってからというもの、食生活がすさんでます。