dimanche 13 novembre 2005 23:57
栄光の大ナポ展—文化の光彩と人間のロマン—
catégorie: 泡の中の、ある日
ほぼ全員、時間どおり集合。
仲良くお喋りしながら、八王子からさらにバスで人里を離れてゆくこと、約30分。
目的の美術館は、八王子の山々に見下ろされる中にありました。
八王子…地元がこっちのほうなので親近感はあったのだが、思った以上に遠出だった…そこそこ遠足気分も味わいつつな感じで。
12年前、高校3年生の頃もこの大ナポ展をここでやっていて、さっさと進路を決めたさめっこさんは当時、一人で行って盛り上がっていたのだという(わたしはその頃、必死で世界史の勉強をしてました。公立校の授業は受験なんか間に合わないんだよ!)。
今回は、12年前とは多少違った品揃えだったらしいものの、目の保養には十分な逸品ばかりで、心底潤いました。ほんとこういうの観るの、好きなんだなぁ。
一緒に中に入ったのに、だんだん3人とも個人行動になっていく感じも、気楽でいいわぁ。一人一人、見所は違うからね。
わたし的お気に入りは、やっぱジョゼフィーヌのティアラかな。あの戴冠式の絵でナポが捧げてるやつ。すんごい豪華な作りだったなぁ。重くないのか? でもステキ…!
あと、ドレスが何点かあって、みんな可愛かったなぁ。ちょっと画像探してみました。

こんな感じの綿モスリンの、胸元で切り返しのあるタイプ。今でもぜんぜん通用するよね!
ここで、【すいたんのおフランス豆知識】。
フランス大革命後、ナポの第一執政時代に流行ったこのモスリンのドレスは、非常にスケスケでセークシィ☆だったのだが(エロイカでも、ジョゼフィーヌの乳透けてるもんね)、あまりに薄いし、肩を大きく出してるので、パリ中の若い女性たちが肺炎にかかって死んだそうです。
ペール・ラシェーズだか、モンパルナスだか忘れたが、そのへんの墓地にたくさんある1803年あたりの若い女性のお墓は、みんなこれが死因らしいです。
★ちなみに1…噂のオスカー・ワイルドのお墓はこのペール・ラシェーズにあるよ(あとジム・モリソンも)。>さめっこ、さとちん
★ちなみに2…ロココの女王、マリー・アントワネットは宮廷ではコルセットとパニエで締め上げたドレスを着てたが、プチ・トリアノンでは既にこのモスリンのシュミーズ・ドレスを着てたらしいです。さすがファッション・リーダー。
肺炎流行のおかげで、ナポがエジプト遠征で持ち帰ったカシミアのショールも流行ったことには流行った。
しかし、モスリン生産でフランス経済を支えていたリヨンが当然危機に陥いったため、ナポはイギリス製品に関税を課し(当時イギリスは産業革命中でノリノリ)、ついにはイギリス製モスリンを禁止。
ジョゼフィーヌはだいぶ反発したらしいですが、結局男女共に公式儀式ではシルク着用が義務付けられ、この頃からベルベットや後ろの裾を長く引くトレーンが宮廷の規範となったそうです。
革命をやってもまた帝国になっちゃったので、服装も前時代風な貴族趣味に戻っちゃったのね。そしてナポが失墜し、再び王制に。時代は浪漫主義へ。
以上、豆知識おわり。
いやー、タメになるなぁ、わたしのブログ。曖昧なところもかなり多いが。ていうか、基礎知識ないとわからん言葉ばかりだろうが。
でも、こういう裏付けを知ってると歴史もわかりやすいんだけどなぁ。
なんでナポが大陸封鎖したのかとかも、よくわかるよね。
さて日記に戻って、ミュージアムショップにはなかなか面白いものがたくさんありました。
やたら可愛くデフォルメされたナポやジョゼフィーヌのグッズなど…ジョゼフィーヌブランドと言ってもいいほど、いろんなものがあったねぇ。レターセットやら、紅茶やら、ジョゼフィーヌサブレやら…。
やっぱり、ナポの奥方といったらジョゼフィーヌ、ていうのが共通の意識なんですかねぇ。マリー・ルイーズじゃダメよね。
で、わたしはだいちゃんにナポレオン・マドレーヌを買って帰りました。花より団子だからね…。
帰りはお好み焼きをガツン! と食べました。
3人ともお好み焼き初心者で、ワーワーキャーキャー言いながらだったけど、すごく楽しかった。さめっこさんとさとちんが仲良くお話してくれてうれしかったよ。
2人とも、ちゃんとエロイカ読むんだぞ。
さとちゃん、ミュージアムショップで買った絵はがき、しかと受け取りました。きっとパリから送ります。忘れなければ。
お家に帰ったら、だいちゃんは爆睡してました。
「お好み焼き初めて焼いたよ! 結構上手くできたよ!」と報告したら、寝ぼけながらも「ちゃんとコテでパンパン押した?」と聞かれた。
「う…そこまではやってない」と言ったら、寝ぼけながら「そんなんやったらちゃんと空気が出ていかへんやろ〜」と怒られた。
くぅ…関西人め…寝てるくせにダメ出しか…!
まさとにも言われたが、最近めっきり「亭主元気で留守がいい」みたいになってます。
夫は昼夜を問わず働き、嫁はバレエにフランス語のレッスン、週末はお友だちと美術館巡り…ステキ。
まぁ、お土産もちゃんと買ってくるし、寝たきりよりはマシよね。
友だちとお出かけできるようになったのも、いい傾向よね。
でもよく考えたら、まさととイスラームを観に行ったのが先週。
今週は大ナポ展。来週は京子さんのマグロ、再来週はいざ鎌倉、その次の週末はバスケオフ…
なんと、毎週まさとと会っていることになるのだー!
だいちゃんにも、「付き合ってんの?」て言われたよ。
よし、じゃーもう、付き合っちゃうか!
Commentaires
エロイカは一巻しか読んでいかなかったけど、ジョゼフィーヌの存在を知ってるのと知らないとでは大きく違うし、ナポの死までの基礎知識は予習していったので楽しめたよ。
たくさん飾ってあったスケスケドレス、本当にスケスケで肺炎にかかってもおかしくなかったね。
エロイカただいま2巻です。まだイタリア遠征で、物語はこれからって感じ。
オスカー・ワイルド、その生涯はかなり波乱だったそうで、フランスに来たのははたして良かったのか・・・。
豆知識さすがです、歴史は事実と一緒にそれに至る経緯を学ぶと面白いし覚えやすい。
フランスから葉書は必ず出すように!
はっ!お好み焼き、俺も叩いてないかも。でも美味しかったらいいや。
このぐらいのお付き合いなら気楽で良いわ。
夫公認だ。
そうよねー、ナポを語る上でジョゼフィーヌの存在はでかいわ。憎めないよねー。
スケスケドレスは、もう少し厚み増してくれたら着たいかな…。
最後まで心して読んでね!
わたしとさめっこさんはオスカー・ワイルドの部屋を満喫してくるわー。
ハガキハガキ…と。
てか、「お好み焼き一枚しか食べなかったの?」てやっぱり言われたんだけど。
今度は我が家でやりましょう、思う存分!